- 2日(水)トランプ関税発動
- 4日(金)米3月雇用統計発表
- 株式市場の更なる下落か?
これまでの動き
先週の米国株は、週の前半は比較的堅調な動きを見せたものの、週後半にかけて急落する展開となりました。
これは、インフレ懸念の高まりや貿易関税問題が金利動向への不透明感を高めたためです。
週初めは、米国政府が翌週に導入予定の関税措置の範囲を限定する可能性があるとの報道を受けて投資家心理が改善し、S&P 500は1.8%、ナスダック総合指数は2.3%、ダウ平均株価も約600ポイント(1.4%)上昇しました。
特に半導体関連株が好調で、エヌビディア(ティッカーシンボル:NVDA)やAMD(ティッカーシンボル:AMD)などが買われ、また米国経済の底堅さを示す消費者信頼感指数の改善も市場の支えとなりました。
しかし、その後は投資家のリスク回避姿勢が強まり、金曜日にはS&P 500が2.0%、ダウ平均株価が1.7%、ナスダック総合指数が2.7%と大幅に下落し、再びインフレ懸念やリセッション入りを強く意識する相場となりました。
その主な要因は、第一にインフレ懸念の高まりです。
27日に発表された2月のPCEデフレーターが予想を上回り、特にコアPCE指数が前年同月比で2.8%上昇したことでFRBが利下げを見送る可能性が高まったと市場が判断し、ハイテク株を中心に売りが広がりました。
加えて、トランプ大統領が4月2日から自動車輸入に対する25%の関税を含む新たな貿易制裁を発表したことで自動車関連株が急落し、特にフォードやGM(ゼネラル・モータース)が売られ、さらにアップルなどのテクノロジー企業も悪影響を受けるとの見方からハイテク株全体に売りが波及したことが挙げられます。
これらの要因が重なった結果、週末にかけて市場のボラティリティが大きく上昇し、投資家のリスク回避姿勢が一層強まりました。
今後の市場動向はFRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策や米国政府の通商政策に左右されるとみられ、特に今後発表される経済指標や企業業績が株価の行方を大きく左右するため、投資家は引き続き慎重な姿勢で市場を見極める必要があります。
いよいよ今週からトランプ関税が本格発動されることで、株式市場や米国経済へのダメージなど投資家にとって一段と苦しい相場になる可能性が高まっています。
今のトランプ大統領は株式市場の荒い値動きには関心が無く、他国との貿易関係や自国への投資促進が優先課題となっているため、このまま株式市場が本格的な弱気相場入りしても特に対策を打つ可能性は低いです。
むしろ、下げ止まりを見せているインフレ率をより2%に近づけるため、米国経済が傷んでも利下げや財政出動で挽回可能であると考えているなら多少の事では政策転換は期待できないかもしれません。
米国内への雇用創出は労働者にとって良い事ではありますが、コストプッシュインフレの高まりで、最終消費者への価格転嫁が労働者にとって重荷になるのであれば、トランプ政権の基盤も揺らぐ可能性があります。
加えて、雇用統計の結果がインフレを誘発させるような内容であると、悲観的な投資家は更に弱気な態度になる可能性が強いです。
賃金インフレはインフレ鎮静化にとってしつこい難敵ですので、政策を誤ると経済へのダメージが深刻に成り兼ねず、投資家にとって大きなネガティブ要因となります。
直近に散見された無責任な楽観論は、大局観の無いおおよそ投資家としてふさわしくない情報となりますので、惑わされないように注意しましょう。
これからの投資戦略
米国以外の市場に注目しましょう。
米国株をメインにする投資家がほとんどでしょうから、手持ちの資金に余裕があれば世界を見回すのが良いでしょう。
ユーロ圏にしろ新興国にしろ、米国経済の悪化により米国から資金が流出している現状は他の市場にとってはポジティブ要因となります。
財政に関する大きな転換を見せたドイツをはじめとしたユーロ圏は、これから堅調な相場を見せる段階に来ていますし、このままドル安が進めば新興国株に投資妙味が生まれます。
致命的な経済悪化によるデフレ突入の中国や、無能な政治家が自ら経済制裁を科し自国の経済を崩壊に導く日本などには投資価値がありませんが、米国株と違う動きを見せる相場はいくらでもありますので、短期的な不安を抱えている投資家なら方向性を変える価値はあると思います。
積立投資をメインとした長期投資家は、今の様な相場でも愚直に積み立てを継続する事が大事です。
そもそも株価に一喜一憂しないのが長期投資家には必要なため、今の様な下落相場においても考えを変えてはいけません。
短期的なトレンドはその投資目的に合った投資家には有効ですが、それ以外の人には参考程度にしか役に立ちません。
誤った情報で踊らされ損切りして退場する投資初心者は去年も今年も出ています。
あなたはそうならない様にホームワークを欠かさず行いましょう。
まとめ
いかがでしたか?
まだまだ悲観的な相場が続き、もしかすると本格的な弱気相場に突入する可能性すらある米国株ですが、あなたの投資目的を再確認しましょう。
周囲にある無意味な情報に踊らされるほどあなたの大事な資産は減っていきます。
いつその事実に気付くかで、あなたの経済的自立が現実になるかが分かります。