2025年、米国のトランプ大統領誕生は、当初株価上昇期待から株式市場は歓迎ムードでした。
しかし、その後の強硬的な外交・経済発言が市場の不安を呼び起こし、ついには事前に発言していた各国への関税発動により世界の株式市場は急落しました。
いわゆるトランプショックと呼ばれるこの下落局面では、S&P500やNASDAQをはじめとする主要指数が大幅な調整を記録し、日本市場にも波及しました。
とりわけ影響を受けたのが、コロナ禍以降に新NISA(少額投資非課税制度)や米国株投資を始めた個人投資家層です。
それまでの上昇基調ですっかり短期間での含み益に慣れていた一部の投資初心者にとって、突如として訪れた資産の急減は大きな心理的ショックとなり、多くの投資家が狼狽売りや投資撤退に追い込まれました。
こうした状況下においても、一部の投資家は冷静さを取り戻し、長期的な視点で資産形成を継続する道を選ぶことが出来ました。
トランプショックで一時的に300万円以上の含み損を抱えた個人投資家もなぜ立ち直ることが出来たのか、暴落時に初心者が実践すべき5つの行動を解説します。
突発的な市場の混乱にどう向き合い、どのようにして資産形成を継続していくべきかのヒントがここにあります。
含み損を抱えた投資家が立ち直れた5つの行動
2025年のトランプショックで市場が急落した際、多くの投資家が資産を大きく減らしました。
特に新NISAを利用して投資デビューした層を直撃しました。
そんな中、ある投資家は冷静さを保ち、暴落後に資産を立て直すことに成功しています。
ここでは、その投資家達が実践した立ち直りのための5つの行動を紹介します。
① SNS断ちで情報ノイズをシャットアウト
トランプショックの影響で、SNSでは投資家達がパニックになり、次々と売りの情報が飛び交っていました。
その中で、最も重要だったのは無駄な情報に惑わされないことです。
とりわけ、この暴落に乗じて再生数を稼ごうとした素人インフルエンサー等のYouTubeやSNSのせいで、投資初心者ほどパニックに煽られ自分を見失いました。
しかし、立ち直れた投資家は、SNSでの暴落をどう乗り越えるかや今売るべきだという情報に惑わされることなく、情報の収集元を限定しました。
特に、信頼できる経済メディアや専門性のある投資のプロの意見を選び、それ以外の有名インフルエンサーや無知な個人の投資家など、ノイズとなる情報はシャットアウトしました。
多くの投資初心者が有名・肩書などにつられてそれらの情報を鵜呑みにしている中で、自分自身で考えて取捨選択した事で投資行動にも自信がついたのでしょう。
この行動が、冷静な判断を保つために重要な一歩となったのです。
② 暴落時に売らないとルールを決める
多くの初心者は、市場が下落すると焦りからすぐに売ってしまいがちです。
しかし、立ち直れた投資家は最初から暴落時には絶対に売らないというルールを設けています。
このルールを決めることで、冷静に市場の動向を見守ることができました。
また、ルールに従うことで精神的な安心感が得られ、感情的な取引を避けることができました。
その後、暴落の原因を突き止めるために時間を使い、大局的視点から今後のシナリオを組み立てて、本当に今売るべきなのかと再度自問自答します。
ここまでくると、冷静で論理的な視点で物事を考えることが出来ますので、暴落から反転する条件や上昇ポイントが自ずと見えてきます。
これは、衝動買いをする前に買い物リストを作成して再度見直すと冷静になれる、と言ったような節約の基本に似ています。
このようなルール作りは、投資において非常に有効な方法です。
③ 実際に少額積立を継続する
暴落時に最も効果的な行動の一つは、積立投資を続けることです。
立ち直れた投資家は、暴落による市場の不安定さを感じながらも定期的な積立を続けました。
今までの投資金も解約せず、かと言って積立も止めない。
投資初心者ほど、売り時を逃した投資金を塩漬けとばかりに放置すると同時に、これ以上の損失を避けたいと考え積み立てを止めてしまう。
これでは、反転上昇した時に積立投資の恩恵を受けることが出来ません。
少額でも、積み立て続けることによって、暴落後の相場回復時に利益を得ることができたのです。
また、この継続的な積立により、平均購入価格が低くなり将来的なリターンの可能性も高まりました。
暴落時にこそ、冷静に積立を続けることが、長期的な成功に繋がります。
④ 投資ノートで感情を記録し始める
投資中は、感情が大きく動く瞬間があります。
特に暴落時はその影響が強く現れます。
立ち直れた投資家は、自分の感情を記録するために投資ノートをつけています。
ノートには、その時々の市場の動きや自分の心情を書き留め、後から振り返ることができるようにします。
投資初心者は、一旦感情的になると、それ以上関わりたくないとその失敗を活かそうとしません。
このノートをつけることで、暴落時の冷静さを保ち、感情の波に流されないよう心がけることが出来ます。
また、後から振り返ることで、次回の投資にどう活かすかを考える助けにもなるのです。
⑤ 暴落を経験した自分はもう初心者ではないと決意する
最後に、立ち直れた投資家が取った行動は、暴落を乗り越えた自分は、もはや初心者ではないと決意することです。
暴落という苦い経験を通じて、投資は甘くないと投資に対する考え方が大きく成長します。
こうする事で投資家達は、この経験を今後の投資戦略に活かすことを決め再び行動が出来るのです。
このように、トランプショックという市場の大波を乗り越えたことで、投資家としての自信も深まりました。
大きな損失を出すことなく乗り越えたことが、立ち直れた投資家達の成長に繋がったのです。
今回の様な下落局面は頻繁に起きます。
その度に一喜一憂しては長期投資など絶対にできません。
長期投資の本質を理解し、適切な情報の下で行動する事がどんなに難しいかよく分かったと思います。
投資は自分との戦いです。
周囲が勧める商品を一緒に買い上がって儲かるような甘い世界ではありません。
誰も足を踏み入れていない場所に最初の一歩を踏みしめるからこそ、大きなリターンが得られるのです。
皆が恐怖している時に買い向かい、皆が狂気に沸いている時に売り抜ける。
これが投資の正しい姿勢です。
まとめ
いかがでしたか?
トランプショックの暴落から株価はフラフラと上昇していて、自分に腹が立っている投資初心者が大勢いると思います。
しかし、この失敗を活かせるか無駄にするかはあなた次第です。
これからどのようなホームワークをするかであなたの将来が変わります。
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