【結論○○が重要】VYMで配当金生活は可能か?

心得

近年、高配当株投資が注目されています。

VYMだけで配当金生活って、本当にできるの?

SNSやYouTubeでは、高配当株で毎月〇〇万円の配当金!といった夢のような投稿があふれています。

でも実際のところ、いくら投資すれば、どれくらいの配当がもらえるのか、そしてそれだけで生活できるのか…イメージが湧きにくい人も多いのではないでしょうか。

この記事では、米国高配当ファンドの代表であるVYMの基本情報から実際の配当利回り、生活に必要な資産シミュレーションまで、投資初心者の方にもわかりやすく解説します。

現実的にVYMで配当金生活は可能なのか?

そして、本当に必要なものは何か?

この記事を読めば、その答えが数字と戦略からクリアになります。

そもそもVYMとは?

VYMとは、バンガード・米国高配当株式ETF(Vanguard High Dividend Yield ETF)のことです。

アメリカの大手資産運用会社・バンガード社が提供しており、主に配当利回りの高いアメリカ企業に分散投資できるETF(上場投資信託)です。

ETFとは、株のように証券取引所で売買できる投資信託のことで、VYMも1株単位で手軽に購入できます。

投資先には、ジョンソン・エンド・ジョンソンやP&G、JPモルガンなど、安定した収益と配当を出している優良企業が多く含まれているのが特徴です。

VYMの魅力は、なんといっても比較的安定した配当がもらえる点です。

年に4回の分配金(3・6・9・12月)を受け取れるため、将来の副収入や配当金生活を目指す人たちに人気があります。

さらに、VYMは100社以上に分散投資しているため、個別株よりもリスクが抑えられるのも初心者にとって安心材料です。

株価が大きく成長するタイプではありませんが、コツコツと配当を積み上げたい人にはぴったりのETFといえるでしょう。

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VYMだけで配当金生活はできるのか?

結論から言うと、VYMだけで配当金生活をすることは可能ではあるが現実的にはハードルが高いです。

その理由を、収入と必要資産のシミュレーションを通じて見ていきましょう。

まず、VYMの直近の配当利回りはおおよそ3%前後です(年によって多少変動あり)。

仮に3%と仮定した場合、年間300万円の配当金を得たいとすると、300万円÷0.03(3%)=約1億円となります。

つまり、約1億円分のVYMを保有していなければなりません。

これが、VYM一本で配当生活をする上での現実的な壁です。

例えば、月20万円(年間240万円)で暮らす場合でも、240万円÷0.03=約8,000万円となり、数千万円単位の資産が必要になります。

もちろん、保有額が少なくても配当金は得られますが、それだけで全ての生活費を賄うのは厳しいでしょう。

また、配当金には外国税(米国源泉税)+日本の所得税・住民税がかかるため、実際の手取り利回りは約2.0〜2.2%程度にまで落ちるケースもあります。

そうなると、さらに多くの資産が必要になります。

しかし、たとえ全額をまかなえなくても、生活費の一部を配当で補えるという安心感は、精神的にも非常に大きなメリットです。

たとえば、年10万円の配当でも固定費の一部がまかなえると考えれば、資産形成の励みにもなります。

また、VYMは分散が効いており、個別株と違って倒産や無配のリスクも限定的です。

長期目線で保有するには非常に優れたETFと言えるでしょう。

VYM一本で配当金生活を送るには、最低でも数千万円〜1億円の資産が必要であり、一般的な投資初心者にとっては高いハードルです。

しかし、だからといってVYMが意味のない投資になるわけではありません。

VYMは、副収入・資産の安定成長・将来の年金の補完として非常に優秀な役割を果たします。

配当金だけで生活するのではなく、一部を支える存在としてVYMを活用していくのが、現実的で賢い選択と言えるでしょう。

これは、VYMに限らず全ての高配当株に言える事でもあります。

VYM配当金生活のメリット・デメリット

VYM配当金生活のメリットは、何といっても安定したキャッシュフローが得られることです。

年4回の定期分配金により、働かなくても現金収入が入る安心感は大きく、老後資金の柱やセミリタイアにも活用できます。

また、VYMは100社以上の高配当優良企業に分散投資しているため、個別株よりもリスクが抑えられる点も魅力です。

配当金は株価が下落してもある程度維持される傾向があり、精神的な支えにもなります。

一方でデメリットもあります。まず、配当利回りはおおよそ3%前後と控えめであり、生活費をまかなうには多額の資産が必要です。

また、税金の影響で実質利回りが目減りする(米国源泉税+日本の課税)点や、景気後退時には減配リスクもある点には注意が必要です。

更に、VYMを含めたすべての高配当株は、基本的に資産形成に向いていないため資産を増やす段階の投資家にとって、キャピタルゲインの低さは経済的自由が遠退く原因になります。

多くの投資初心者が誤解している事が、この高配当株を資産形成の選択肢にしてしまうことです。

昨今の高配当株ブームは、多くの素人インフルエンサー等が情報を広めたことも要因の一つに挙げられるでしょう。

しかし、その多くの情報は基本的な理解が間違っており、その誤解を投資初心者が鵜呑みにしてしまうため、資産形成初期の選択肢を間違えてしまいます。

資産形成の基本はインデックスファンドです。

インデックスファンドは、コストが極限まで低く、分配金は一切発生しません。

その代わり、配当となる収益もすべて運用に回されるため、分配金発生や再投資に掛かるほとんどのコストを除外しています。

高配当株は、一見すると目に見える配当に安心感を覚えるため、素人インフルエンサー等が発信しても信じてしまいがちです。

しかし、あなたの投資目的が資産形成ではなく、十分に資産が積みあがった後の資産運用の段階にあるのであれば良いですが、多くの投資家はまだその段階にないはずです。

にもかかわらず、高配当株で資産形成のスピードを弱めてしまえば、結局経済的自由への達成が大幅に遅れます。

資産形成の達成は、こう言った誤情報に惑わされないかが重要なのです。

有名と言われるインフルエンサーほど罪が重いこの偽情報ですが、自分の頭で判断できる投資初心者は回避可能であるため、経済的自立の第一歩を正しいものにできるかはあなた次第です。

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VYMで配当金生活は目指せるが夢だけ見てはいけない

VYMは、安定した配当が魅力の優良ETFであり、配当金生活を目指すには非常に心強い存在です。

纏まった資金を投入すれば、将来的に家計を支える収入源になることも十分可能です。

実際にVYMを活用して毎年数十万円〜百万円以上の分配金を受け取っている人もいます。

しかし何度も言うように、VYMだけで完全に生活するには数千万円〜1億円の資産が必要であり、現実的には高いハードルです。

SNSやYouTubeで目にする配当金で自由な生活は、極一部の富裕層の話であることも少なくありません。

つまり、VYMを含めた高配当株での配当生活は目指す価値があるが、夢のような話だけを信じて資産形成初期に選ぶのは危険です。

大切なのは、現実的な目標設定と分散投資による堅実な資産形成です。

夢を描くのは良いことですが、それに向けて地に足のついた戦略を持つことが成功への第一歩です。

まとめ

いかがでしたか?

今回は高配当株ファンドの中でも、とくに有名なVYMを中心に高配当株についても解説しました。

この内容は、特に投資初心者は素人インフルエンサー等に騙されやすい項目ですので、一度で理解できなかった人は何度でも読み返す必要があります。

素人の戯言より、あなたの投資目的が何より大事な事に気づくでしょう。

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