【1月20日~24日】重要イベントと考え方

心得
  • 20日(月)米キング牧師生誕日のため休場
  • 24日(金)米1月製造業PMI発表
  • 日・米共に決算シーズン本格化

これまでの動き

先週の米国株は、CPI(消費者物価指数)が予想を下回り、それまでのインフレ再燃懸念が緩和されたことや、米長期金利は現在4.62%に低下した事などがポジティブ要因となり堅調な週となりました。

トランプ新大統領が就任前から他国に対し関税の強化を鮮明にした事で、駆け込み需要や今後のインフレへの不安感などで米長期金利が上昇基調にありました。

しかし、CPIなどの重要指標が予想を下回った事で、実体経済はそこまで加熱していない事が分かると、それまで急落していたハイテク株を中心に買い戻しの動きが広がりました。

FRB(米連邦準備制度理事会)は、過度なインフレを退治するために行っていた利上げが累積的に効果を発揮し、今は実体経済の悪化を抑制するために利下げ政策を実行しています。

投資家にとって金利の引き下げはポジティブ要因ですので大いに歓迎されていましたが、ここにきてコストプッシュインフレとトランプ大統領の政策によって、今後は再びインフレ基調に戻るのではないかと市場には強い警戒心がありました。

事実、12月のFOMC(米連邦公開市場委員会)後から直近の下落からの反発はあったものの、長期金利が上昇基調であったため上値の重い展開が続いていました。

特に、それまで米国株を牽引してきたAI関連銘柄や半導体セクターなどが下落に巻き込まれ、多くの投資家が個別株を中心に手放したことが分かります。

しかし、経済指標の発表と共に、これまで上昇基調であった長期金利も下落基調に転換した事に加えて、本格的な決算シーズンを告げる銀行セクターが好調決算を発表した事で米国株は再び上昇へと転換しました。

バイデン大統領は株価を気にしないような政策が目立っていましたが、トランプ大統領は前回就任時に株価を自分自身の評価と位置付けるぐらいに意識していたこともあり、米国株が再び活気を取り戻す可能性が生まれた事はポジティブ要因となるでしょう。

ただし、リスク資産への資金流入が期待される一方で、為替に対する警戒は高まり続けている事には注意が必要です。

ドルの需要は世界的に高まっており、米国債の安全性やドル資産への投資増加は中長期的にもドル高要因となります。

しかし、トランプ大統領は前回就任時、国内回帰のためドル安政策を行った過去もあるため、今の水準を容易に受け入れるとは考え難く、短期的な是正のため日米金利差を縮小させるような政策を取る可能性があります。

従って、リスク資産の上昇と為替差損を比べても優位な資産に投資する必要があります。

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一方日本では、一部の大企業が為替差益や消費税の輸出戻しの還付を受けながら過去最高益を叩き出しており、内需の崩壊とは無縁の決算発表などで不況など無いものとばかりに浮足立っています。

しかし、実体経済は政府の強制的な賃上げやコストプッシュインフレの放置によって、最終消費者に価格転嫁しきれない企業から倒産し続けています。

企業も新規採用に好待遇を与える傍らで、既存社員や中高年には早期退職やリストラで対応するなど、自ら人材を駆逐する流れを作り出してます。

需要が無いのに賃上げするため単純なコスト増になり、投資家に還元する内部留保を傷つけず賃上げを達成するためには正しい方法ではありますが、結局は蓄積された技術や人的資源を破壊しているだけです。

この現状を隠すために、オールドメディアやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などを使ってゾンビ企業のレッテル張りで、「賃上げできない企業は潰れて当然なんだ」という風潮を作り出しています。

しかし、そこで働く多くの従業員は、その後消費者に回るという三面等価の原則を知らないのか、目先の実益だけ得られれば良いと言う政府の姿勢に追従しています。

日本政府はこれを完全に放置しているため、今後も日本経済が成長する事はありません。

これは中国にも言える事で、日本がこれまで歩んできた道を中国は進むことになるため厳しい市場となるでしょう。

従って、今後も中国はデフレで困窮し、日本は一歩進んだスタグフレーションで困窮し、この二国は引き続き投資価値が無いのは当然かもしれません。

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これからの投資戦略

決算内容を把握しましょう

ようやく長期金利が低下し始めた事で、米国株は投資機会が生まれようとしています。

しかし、今は高金利下であり、トランプ大統領就任後の政策実行に対する投資家の評価は不透明である事など、警戒すべき要因が解消されない内はすぐに積極的な投資は難しいかもしれません。

しかし、良好な決算を発表する企業が増えれば、これらが落ち着いた時には真っ先に上昇期待が持てる銘柄として注目されるでしょう。

そのための準備としての時間と考えて相場と向き合うのが良いため、今はホームワークに努めましょう。

積立投資をメインとした長期投資家は、これまで通りコツコツ積立てることをおすすめします

2024年程楽な相場になる可能性は低いかもしれませんが、むしろ今年の方が一般的な相場の動きだと理解して臨めば、過度な楽観視をすることもないでしょうから、株価の上下に惑わされる事なく継続するマインドを持って行動しましょう。

投資は成長性に資金を投入しなければ意味がありませんので、間違ったファンド、意味不明な素人インフルエンサー等に惑わされない様に、損切り投資初心者も今年こそ退場しない強い気持ちを持ちましょう。

まとめ

いかがでしたか?

米国は、トランプ大統領就任で大きな転換を迎えます。

急激な変化に置いて行かれない様にホームワークは欠かさず行って下さい。

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