- 30日~31日 米1月FOMC
- 2日(金) 米1月雇用統計発表
- 巨大テック企業の決算発表
これまでの動き
米国主要株価指数が最高値を更新した事で株式市場も新たな段階へと進んだため、米国株は堅調に推移しました。
最高値更新は、それまでの売り買い交錯する相場とは違い新しい価値観での取引となります。
AI関連銘柄が牽引する今の米国株は、AIによるマネタイズが確立できた企業がその先頭に立つため、実体を伴った相場が形成されやすいと考えます。
従って、米国株は決算内容を精査しながら保有銘柄を選別すべきです。
主要指数が上がっているからと言って何でも買って良いのかと言うとそうではありませんのでそこは注意しましょう。
今週は、2024年最初のFOMC(米連邦準備制度理事会)が開催される週でもあります。
インフレ沈静化が上手くいっているとパウエル議長が会見で発言している通り、米国のインフレは確実に低下しています。
しかし、それに伴う景気悪化の兆候は見られず、早期の利下げを期待した投資家にとっては難しい状況に立たされています。
投資家の間では、1月のFOMCは金利据え置き確率がほぼ100%となっており、続く3月のFOMCでも金利据え置き確率が50%を超えるなど去年と比べて利下げ時期が後退しています。
5月のFOMCでは0.25%利下げの確率が50%を超えており、年間3回の利下げを織り込む姿勢に変わりはありません。
1月のFOMC後に開かれるパウエル議長会見で、利下げに対する何らかの発言が出るかに注目が集まっていますが、直近の経済指標を確認すると過度に楽観的な発言が出ることはないでしょう。
ただし、PCEデフレーターは予想を下回る結果となっているため、再び引き締めに動くことはないと考えられるため過度な悲観も必要ありません。
まずはこの週のイベントをしっかり把握し、次週からの投資戦略を組み立てましょう。
一方日本では、連日主要指数の上昇が続いています。
その主因は海外投資家の資金流入です。
1月に入ってから海外投資家の大幅買い入れによって株価が牽引されており、世界中で起きているインフレに比べ日本はまだマイルドとの判断や海外通貨からの逃避など資金流入の理由は様々です。
日本は度重なる増税によって国民が淘汰され、内需の崩壊と共に一部の資本家の資産を増大させました。
加えて、コストプッシュ型インフレにも関わらずデフレ脱却を果たしたとして、2023年末頃には日本銀行からマイナス金利解除の発言まで飛び出す始末となりました。
しかし、元旦に発生した能登半島地震により、マイナス金利解除どころではなくなったため、それまで忌避していた投資家が日本株を再び注目し始めています。
大企業の賃上げが大きく報道され、あたかも日本経済が成長路線に向かうのではないかと誤認する国民も少なくありません。
大企業はその立場上消費者へ価格転嫁出来ますが、中小企業は大企業に対し値上げを受け入れてもらえているのでしょうか。
インボイス増税の混乱を考えれば分かりそうなものですが、それすらも無かったかのように賃上げが当たり前との報道が続いています。
その結果、コストプッシュ型インフレによる値上げは起こるものの、賃金上昇に繋がる値上げは低迷する需要のため実現していません。
しかし、企業は最高益を叩き出しており、それに伴って株価も上昇しています。
一般的にインフレ下ではチャレンジする者にとって有利な世界ですので、変化に対応出来た人から経済的勝者となります。
新NISAにしろ、内容を把握しスタートさせた者と投資を怖がり躊躇した者とで大きな格差が生まれるなど、政府の思惑通り行動した者との格差が今後は更に開いていくでしょう。
あと20年程すれば、日本型企業の多くは現在の労働市場の価値観によって淘汰されるでしょうから、新陳代謝と言う意味では多くの犠牲のもとに達成されると考えます。
従って、これからの時代は年齢関係なく、変化に対応出来ない者は選別・淘汰される世の中へと突入しくでしょう。
あなたの人生のこれからをよく考えて下さい。
これからの投資戦略
今週は重要イベントを消化しましょう。
今週は多くのイベントが控えており、その内容が精査されるまで迂闊な行動は控える方が良いでしょう。
特に投資初心者は、昨今の上昇基調が当たり前だと誤認している者も多く、リスク許容度に見合わない投資をした結果、株式市場から退場するのが恒例となっています。
新NISAで長期投資を始めたにもかかわらず、株価の上下に一喜一憂し短期で売却した投資初心者が少なくないのがその証拠でしょう。
投資のイメージは投資初心者ほど短期トレードになっている人が多く、投資ですぐに儲けられるのではないかと勘違いするのはよくある事です。
あなたの投資目的が長期投資なのであれば、日々の値動きに一喜一憂する必要は無く、経済の大きな流れを把握するなどホームワークの内容が違いますので、下手な情報に踊らされないようにして下さい。
どんな著名な人物であれ、投資目的に合わない情報に価値はありませんので、決して鵜呑みにしない様に気を付けましょう。
誰が言ったかは大事ではありません。
何を言ったかが大事なのです。
まとめ
いかがでしたか?
新NISAが始まり、多くの投資初心者が投資の世界に参入してきましたが、その多くが目的を見失う結果となっています。
最低限の知識を身に着けるためのホームワークは欠かさず行いましょう。