- 8日(水)米12月FOMC議事要旨公表
- 10日(金)米12月雇用統計発表
- 雇用環境による利下げペース変更の可能性
これまでの動き
先週の米国株は年末年始の薄商いの中、主要指数が下落した事により軟調な展開となりました。
特に年末の下落が顕著で、米長期金利が現在4.62%に上昇するなど、米国経済が再びインフレになるのではないかとの懸念が強く株価の足を引っ張る形となりました。
原因の一つは、1月から就任するトランプ大統領が以前から発言している関税の強化にあります。
関税強化が実行されればコストプッシュインフレ要因となり、これまで順調に低下していたインフレ率が再び上昇する可能性があります。
それを見越してか、米国内でも駆け込み需要が発生し個人消費が高まっています。
それに合わせた供給側の在庫確保も、需要拡大の要因となっています。
米国では、昨今の価格上昇により消費が冷え込むなど小売業などは苦戦していましたが、これが杞憂となるとFRB(米連邦準備制度理事会)はこれまで通りの利下げを行う理由が薄れてきます。
駆け込み需要は需要の先食いとは言え、データとしてはGDP(国内総生産)の上昇、個人消費の喚起など米国経済の底堅さを裏付ける要因となりますので、将来のGDP減速などを織り込んでも米長期金利の上昇と共に株価にはネガティブ要因となるでしょう。
従って、2025年に入ってもなお長期金利が上昇するようであれば、米国株のスタートは軟調なものとなる可能性があります。
一方で、日本では大納会後は市場の取引が無く、年末年始は正月休みで株価に動きはありません。
しかし、その間も世界は目まぐるしく動き続けていますので、大発会後にそのしわ寄せが現れるでしょう。
加えて、相変わらず政府は増税を続ける事で日本国民の淘汰を止めず、日本経済の成長は将来的にも見込めないため長期投資には向きません。
今は円安基調の中で海外投資家が買い叩いて遊んでいるだけで、日本の成長に投資をするような愚か者はいません。
それでも、去年ブームとなった素人インフルエンサー達による高配当株投資への誘導によって、少なくない数の投資家がゼロ成長の株に資金を投入しています。
これは、不労所得と言う甘言に騙され資産形成の意味をはき違えた投資初心者が続出した事が原因で、低成長・金利引き上げと言う投資価値の無い市場に資金を投入して資産形成をすると言った明らかな矛盾に誰も気づいていません。
政府の政策も日本国を亡国に貶める様なものばかりで、経済も縮小するパイの奪い合いで体力のある企業だけが生き残るような不均衡な競争をするだけです。
冷静に考えれば、なぜこのような市場に投資するのか意味不明ですが多くの投資家は自らで考え行動することが出来ませんので、2025年も多くの損切り民が発生する事でしょう。
減税・経済成長が一部から叫ばれていますが、真に日本国民が目覚めない限りそう簡単には変わらないでしょう。
これからの投資戦略
長期金利に注意し慎重に行動しましょう。
2024年の後半は低下した米長期金利が上昇基調に転じ、その影響が12月のFOMC(米連邦公開市場委員会)から株価に対して顕著に表れるようになりました。
つまり、長期金利が上昇基調である限りいつ株価が急落しても不思議ではありません。
加えて、大企業の売上にも陰りが見えている分野もあり、これまで以上に慎重になる必要があるでしょう。
今週は雇用統計が控えており、もし雇用統計の結果が強いものであれば長期金利の上昇の可能性は高く、再び株価が下落するリスクが高いでしょう。
米国経済の底堅さは維持されるものの、2024年と同じような戦略で良いのかを言う点には疑問です。
ただし、だからと言って米国株自体に悲観的になる必要は無く、ドル安による為替差損のリスクはあるものの、基本的には米国株をベースとした投資で間違いはないでしょう。
新NISA(少額投資非課税制度)が始まった去年は、多くの投資初心者が生まれ様々な議論が展開されました。
その中で、年初一括投資かコツコツ積立投資のどちらが効率的などの議論もありました。
過去のデータから言えば、長期間株式市場に資金を晒している方が成績が良い事は当然ですが、長期投資に必要な知識はそこではありません。
このような議論をしている時点で長期投資家としては失格で、ただその投資初心者のリスク許容度を超えた動きにならなかったと言うだけです。
長期投資に重要なのはマインドですから、長期目線で考えることこそ第一歩なのです。
こう言った事が分からない投資初心者から脱落していくのは、ある意味必然なのかもしれません。
あなたの投資目的が何であるかによって行動は異なりますので、2025年はしっかり理解して行動しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
仕事始めの週で忙しくなるかもしれませんが、世界の情勢は止まる事がありません。
少しずつでもホームワークを続け、資産形成を達成し経済的自由を手に入れましょう。