- 10日(金)米11月ミシガン大学消費者マインド指数発表
- FRBによる利上げ局面は事実上終了
- 米長期金利低下による買い場到来
これまでの動き
2023年11月3日に発表された米雇用統計の結果は以下の通り。
- 10月非農業部門雇用者数前月比予想19.0万人に対し、結果15.0万人。
- 10月失業率予想3.8%に対し、結果3.9%。
- 10月平均賃金+7¢
雇用統計の結果はいずれも予想を下回っており、雇用環境もタイトニングしています。
平均賃金も伸びが鈍化しており、FRB(米連邦準備制度理事会)の最後の懸念点である賃金インフレも鎮静化を見せています。
これにより、経済のスローダウンを確認した債券投資家は、再び米国債に資金を移動させたため米国長期金利は低下しました。
一連の流れは、FRBによる利上げが累積的に効いてきている証拠であるため、これ以上の利上げはないのではないかと投資家の間で歓迎されました。
12月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利上げ据え置き確率が9割を超えており、来年以降も利上げが無いと考える投資家がほとんどです。
11月のFOMC後のパウエル議長会見でも、よほどの事がない限り事実上利上げを停止する旨の内容であった事も株式市場が上昇基調へ転じる大きな転換点となりました。
過度なインフレからのソフトランディングが実現する可能性が高まったため、株価は大きな買い場へと移行したのです。
これまでの決算の動き
日・米共に決算シーズンの中、米第3四半期決算は8割以上が発表を終えており、EPS(一株当たり純利益)は約82%が予想を上回る結果となっており、過去の平均を上回る規模となっています。
収益に関しては約6割が予想を上回る結果となっており、こちらは過去の平均を下回っています。
エネルギー・素材セクターが減収・減益になるなど、一部のセクターには厳しい決算だったものの幅広いセクターで良好決算だったことも好感されています。
金利上昇局面で株価が下落基調になり、企業業績にとっても苦しい時期が続きましたが、その不安も払拭されこれからの成長が期待できる銘柄に資金が集中する事が予想されます。
決算内容を確かめ、決算をクリアした銘柄に厳選して投資するようにして下さい。
これからの投資戦略
今年最後の買い場で本格的な投資をしましょう。
中東情勢の緊迫など個々のリスクはありますが、金利上昇局面の終了は株式市場にとって大きなイベントとなりました。
今後はいつ利下げの政策変更を行うかに注目が集まっていますが、FRBは暫く今の金利で据え置く姿勢を強くしている事は理解する必要があります。
よほどの事がない限り利下げに転じることは無いものの、それでも今が買い場である事に変わりありません。
個別銘柄に投資する投資家も成長性のある銘柄を選定するでしょう。
長期投資や積立投資を継続している投資家は、上昇基調に転じたことで気持ちよく投資を続けることが出来るでしょう。
投資は一方的に上がる相場も一方的に下がる相場もありませんから、くれぐれも一喜一憂しないでコツコツと継続するマインドを堅持して下さい。
それがあなたの資産形成となるのです。
まとめ
いかがでしたか?
ようやく上昇への転換点を迎え、気合の入っている投資家も少なくありません。
銘柄は何でも良いという訳ではありませんので、しっかり吟味したうえで購入を検討しましょう。