- 29日(木)米1月PCEデフレーター発表
- 1日(金)米2月ISM製造業景況感指数発表
- AI関連銘柄の牽引は今後も継続
これまでの動き
世界中が注目していたエヌビディア(ティッカーシンボル:NVDA)が決算を発表し、予想を大きく上回る結果となりました。
それまでは、決算内容を見極める動きやそれに伴う警戒感からギクシャクした展開となりましたが、結果発表を受けてすべてが杞憂に終わりました。
現在の米国株は、AI関連によって株価が牽引されており、巨額のAI投資がマネタイズに成功した事でインターネット勃興の時に匹敵する様な社会の変化が起こりました。
これまでAIに対するマネタイズ方法やAIが導き出した答えに関する責任の所在などに大きな問題があり苦戦する時期もありましたが、マイクロソフトがoffice365などにコパイロット(生成AI)を実装する事でマネタイズに成功して以来、OpenAIのチャットGPT4.0への課金やGoogleの検索やマップ等にジェミニ(生成AI)を搭載するなど続々とマネタイズに成功しています。
今後はAIに対する売り上げが決算に表れてきますので、これらのAI関連銘柄は株価を牽引し続けるでしょう。
そして何より、これらの基幹を支えるエヌビディアのGPUは更に需要が高まります。
各社がAI投資を拡大する事で、エヌビディアは今後も成長が大いに期待できます。
従って、これらの企業が米国の株式市場を牽引し、上昇相場が継続すると予想されます。
しかし、かつてのインターネットブームが後のドットコムバブルを生みだしたように、今のAIブームもそうならない保証はありません。
直近では、米国経済は好調、FRB(米連邦準備制度理事会)も利上げ局面からの転換と、株式市場にとってポジティブ要因が揃っていますから強気で投資する事に心配はありません。
ただ頭の隅において置き、この上昇相場はいつまでも続かないと言う想定もしておきましょう。
一方日本では、バブル期に付けた日経平均38,915円を突破し史上最高値を更新しました。
長らく続いた政府の失策により引き起こされたデフレ期をようやく乗り越えた形になりますが、新高値だからと言って単純に喜んでもいられません。
なぜなら今の株価上昇要因は、金融緩和継続による円安と海外投資家の中国からの退避資金によって生み出されたものであり、必ずしも日本企業の成長や景気回復によってもたらされたものではないからです。
円安によって、海外投資家からすれば相対的に割安になった日本株を買うチャンスでもありますし、不動産バブル崩壊から急速に景気悪化する中国から避難してきた投資資金が日本株に向かってきたなど、2024年初めから多くの偶然が重なって今の株式相場が形成されています。
しかし、能登半島地震によって早期のマイナス金利解除が無くなったと楽観的になっていますが、それでも日銀は3月・4月にはマイナス金利解除を強行する姿勢を崩していません。
マイナス金利解除や金融引き締め姿勢が顕在化すれば、2022年上期の米国株の様な急落につながる可能性は大いに考えられますし、国内の景気はコロナ前の水準に回復したとはとても言えません。
なのにマイナス金利解除を頑なに主張するのは、日本はデフレを脱却しインフレに突入しているからと言うものです。
確かに、日本のCPI(消費者物価指数)・コアCPI・コアコアCPIはいずれも上昇していますし、家計においても値上げラッシュを感じていない国民はいないでしょう。
しかし、これはコストプッシュ型インフレが原因であり、国内が需要過多の状態になってはいないのです。
その証拠に、実質賃金は直近で21か月連続マイナスを記録するなど、過去に類を見ないほど急激に国民が貧困化している状態が続いているにも関わらず、一部の大企業が賃上げをしているからと言ってそれが日本経済の復活だと言っている時点で本質が見えていません。
従って、間違った政策は続けられ日本国民は更に淘汰される時代へと突入しようとしてます。
今は低金利・円安の恩恵で株価は実体経済と乖離して上昇していますが、これが果たして米国株の様な力強い上昇と言えるでしょうか?
マイナス金利解除により円高に推移し、成長見込みのない日本企業が多少経営者の意識が変わったからと言う理由などで、今後も多くの投資家が投資し続けるでしょうか?
大いに疑問が残ります。
これらの事を念頭に置いて投資すべきです。
それが分からない様であれば、長期投資家と同様にインデックスファンドを愚直に積み立てるなどして個別株に関わるのは止めましょう。
これから投資戦略
ハイテク銘柄を中心に投資しましょう。
多くの投資家の憂いは晴れましたので、引き続き米国株はハイテク株を中心に上昇相場が継続するでしょう。
米国経済の底堅さからFRBの利下げは大きく後退したものの、成長の果実はしっかりと得る事が出来ます。
それが分かってか、投資家の間でも利下げは早くても6月ではないかと予想されており、今後の経済指標によっては更に後退する可能性があります。
ですが、今重要なのは業績ですので、決算良好銘柄を中心に保有し続け資産形成に繋げましょう。
土台のインデックスファンドはコツコツと積立ながら、一部の余裕資金でこれらの銘柄を検討するのが良いかもしれません。
あなたの投資目的に合った正しい行動をしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
投資環境は目に見えて改善しました。
金融機関の窓口で勧められるようなぼったくり商品でも掴んでいない限り、多くの投資家は気持ちの良い投資を続けている事でしょう。
あなたに合った正しい情報を得ながら、引き続きホームワークを欠かさないでください。