- 日・米共に決算シーズン中
- 米国経済は力強い
- 利下げ時期は後退
これまでの動き
2月2日(金)に発表された米1月雇用統計の結果は以下の通り。
- 非農業部門雇用者数前月比予想18.0万人に対し、結果35.3万人
- 失業率予想3.8%に対し、結果3.7%
- 平均時給+19¢
雇用環境が前月に比べ大きく改善しており、特に専門職やビジネス部門についての伸びが堅調となりました。
失業率は、米国経済において極めて低い数値で推移しているため、労働者はより好待遇の職へ移動していくと考えられます。
それによって平均時給が高まり、賃金インフレの再発が警戒されています。
この結果から、米国経済が力強く成長していることやソフトランディングの可能性がさらに高まったと考えられます。
1月のFOMC(米連邦公開市場委員会)後のパウエル議長会見でも、利下げをする材料が見られない旨の発言をしており、去年より続く根強い利下げ期待が一気に後退する結果となりました。
投資家の間では、3月のFOMCで金利据え置き確率が約85%となっており、続く5月のFOMCでは0.25%利下げの確率が約56%と、5月に利下げする考えが広がっています。
しかし、直近の経済指標が強いものである限りFRB(米連邦準備制度理事会)が利下げへと政策変更するとは考え難く、更なる後退も考えておくべきでしょう。
一方で、完全に利下げの考えを捨てたわけではなく、パウエル議長自身も経済の落ち込みに対しては早期利下げの考えを示しており、今の政策金利が高いという事は認めています。
次に米国企業の業績を見てみると、約半数の企業が決算発表を終えており、EPS(一株当たり純利益)の予想を上回った企業が約72%、収益の予想を上回った企業が約65%と直近の業績と比べると平均を下回っておりやや物足りない結果となっています。
内容を見てみると、エネルギーセクターの落ち込みが目立ちますが、これは原油価格の下落による利益の剥落のためその他のセクターにおいてはポジティブと捉えられます。
従って、業績に関しても特に心配する所はなく継続的に投資する事が出来ます。
個別株を考えるのなら決算良好銘柄を、長期投資や投資初心者はインデックスファンドを愚直に積み立てるなどの考えも全く変わりません。
パウエル議長会見の中身で株価がギクシャクした場面もありましたが、米国主要指数は最高値を更新してるため多くの投資家は含み益の中で気持ち良く続けられるでしょう。
これからの投資戦略
決算良好銘柄に投資しましょう。
早期利下げ観測の後退は、去年から過度に利下げ期待していた一部の投資家の失望によりギクシャクしただけなので気にする必要はありません。
加えて、パウエル議長会見の中で利上げに関する記述が削除されたことで引き締め政策への心配がなくなったことをポジティブに捉えましょう。
新NISAが始まった事で多くの投資初心者が投資の世界に足を踏み入れましたが、その多くが堅実にインデックスファンドを積み立てている事も資産形成の王道としては正解です。
しかし、中にはNISA本来の目的に合わない様な銘柄に手を出した事で早期退場となる人も後を絶たず、いかに正しい情報を手にすることが大事か、精度の高い情報は無料では手に入らないかを痛感した事でしょう。
行動するのは何より大事ですが、世の中そう甘くもありませんのであなた自身がホームワークを欠かさず騙されない様に気を付けなければなりません。
耳障りの良い情報があなたにとって本当に正しい情報か、いま一度立ち止まって考えましょう。
まとめ
いかがでしたか?
多くの投資家が含み益で喜んでいる中、王道を歩まなかったが故に損をする。
そんな投資家にはなりたくないですね。