子どもの教育資金、どう貯めていますか?
とりあえず学資保険に入っておけば安心と思っている方は要注意です。
2025年の今、学資保険は増えない・自由度が低い・インフレに弱いという3つの欠点から、時代遅れの選択肢になっています。
一方で、新NISA(少額投資非課税制度)を活用すれば、長期・分散・積立の力で教育資金を効率的に増やすことが可能です。
この記事では、2025年最新データをもとに、学資保険がなぜ非効率なのか、投資信託を使った教育資金形成の正しい始め方をわかりやすく解説します。
お金に強い親だけが実践している、令和の賢い教育資金戦略をぜひ学んでください。
学資保険は時代遅れな理由
かつては、教育資金=学資保険と言われていた時代もありました。
しかし2025年の今、学資保険は時代遅れの資金形成手段になっています。
その理由は主に3つです。
低金利時代でほとんど増えない
2025年現在、主要保険会社の学資保険の返戻率はおおよそ102〜106%前後です。
10年〜18年かけて積み立てても、実質の利回りは年率0.3〜0.6%程度にすぎません。
インフレ率(2025年で約2%台)を考慮すると、実質的には資産価値が目減りしている状態です。
一方で、新NISAのつみたて枠でインデックスファンドに投資すれば、過去20年間の平均リターンは年4〜6%。
もはやリターンの差は歴然です。
インフレと円安に対応できない
学資保険は固定利率・円建てです。
そのため、物価上昇や円安が進むと将来の受取額の実質価値は下がります。
例えば大学の授業料は過去20年で約1.3倍に上昇。
今後も教育費の増加は避けられません。
にもかかわらず、学資保険はインフレヘッジ機能がゼロ。
将来に備える手段としては、あまりにリスク管理が不十分です。
途中解約リスクと資金拘束
学資保険は途中で解約すると元本割れするケースがほとんどです。
家計の状況が変わっても自由に引き出せず、柔軟性がありません。
対して新NISAなら、いつでも非課税で売却・引き出しが可能です。
ライフプランに合わせた運用ができます。
つまり、学資保険は守り一辺倒の旧来型商品であり時代に即していません。
これからの時代に求められるのは、リスクを抑えながらお金を育てる投資型の資産形成です。
親がアップデートすれば、子どもの未来も変わります。
新NISAで教育資金を作るのが合理的な理由
2024年にスタートした新NISA(少額投資非課税制度)は、2025年現在、教育資金の形成方法として最も合理的な選択肢です。
その理由は大きく3つあります。
非課税で複利の力を最大化できる
新NISAでは、年間360万円・生涯1,800万円までの投資が利益非課税で運用できます。
通常、投資信託の運用益には約20%の税金がかかりますが、新NISAならそれがゼロ。
20年、30年と長期で運用すれば、複利の力で資産は雪だるま式に増えていきます。
例えば年5%で運用した場合、10年で約1.63倍、20年で約2.65倍に成長。
これは、実質利回り0.5%未満の学資保険とは比較になりません。
積立投資でリスクを抑えられる
教育資金のように10年以上のスパンで準備する資金は、毎月一定額を積み立てるドルコスト平均法と相性抜群です。
価格が高い時は少なく、安い時は多く購入することで、自然と平均購入単価を下げられます。
長期・分散・積立という3つの基本を守れば、短期の値動きに振り回されずに安定したリターンを得ることが可能です。
いつでも引き出せる自由度の高さ
学資保険と違い、新NISAは途中で売却しても元本割れの心配がなく、必要な時にいつでも引き出せます。
高校入学時・大学進学時など、ライフイベントに合わせて柔軟に資金を使える点は大きなメリット。
急な出費にも対応できます。
このように、新NISAは非課税・成長・自由という3拍子がそろった制度です。
教育資金を守る時代は終わり、お金を“育てる”時代へ。
今の親世代が投資を学び、正しく活用することで、子どもに経済的な安心と金融リテラシーを同時に残せるのです。
教育資金の正しい作り方(新NISA実践編)
教育資金を効率的に準備するなら、新NISAを活用した長期・積立型の投資が基本です。
ポイントは、目標設定・積立開始・投資商品選びの3ステップです。
まずは教育費の目標を明確にする
公立・私立によって教育費は大きく変わります。
文部科学省の2025年データによると、大学まで公立の場合は約800〜1,000万円、私立の場合は約1,800〜2,200万円が必要です。
まずは15年後にいくら必要かを具体的に計算することで、毎月の積立額や投資戦略が決まります。
新NISAで毎月コツコツ積み立てる
新NISAのつみたて投資枠を使えば、毎月1〜3万円程度でも長期複利効果で大きく増やすことが可能です。
例えば、毎月3万円を年5%で15年間積立すると、約778万円に成長。
学資保険では元本540万円に対し、約200万円以上の差が生まれます。
重要なのは、短期の値動きに惑わされず長期で積み立て続けることです。
初心者でも安心の投資信託を選ぶ
教育資金は元本保証がないとはいえ、分散投資と低コストファンドを選ぶことでリスクを最小化できます。
おすすめは以下の3種類です。
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500):米国株全体に分散、過去20年平均リターンは年5〜7%。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー):世界中に分散、1本で国際分散が完結。
- SBI・V・S&P500インデックスファンド:信託報酬が低く、コスト効率が抜群。
さらに、新NISAは途中で非課税売却・引き出しが可能なため、大学進学や塾費用などライフイベントに合わせて柔軟に対応できます。
このように、教育資金は目標を設定 → 新NISAで積立 → 分散投資で作るのが最も合理的です。
学資保険のように利回りが低く、途中解約で損をする古い方法とは比べ物になりません。
親世代が制度を正しく活用することで、子どもの将来の選択肢を最大化できるのです。
学資保険を勧める人が時代遅れな理由
子どもの教育資金は学資保険で安全に貯めるべき、と今も勧める人がいます。
契約者が死亡したら相当額の返戻金があると言いますが、積み立てた分が全額帰ってくるのは他の手段なら当たり前なのに、さもメリットの様に語ってきます。
しかし、2025年の現在この考え方は完全に時代遅れです。
その理由は大きく3つに分けられます。
利益より手数料重視の販売ビジネス
学資保険を販売する代理店や銀行の営業担当は、契約時の手数料で利益を得ます。
契約者の資産運用効率より、販売報酬が優先されることが多く、顧客にとって最適な選択とは限りません。
過去には、それで大問題になった企業がいくつも存在しています。
結果として、安全だけれど増えない保険に誘導されるケースが多くなっています。
低利回りでインフレに勝てない
2025年時点での主要学資保険の返戻率は、概ね102〜106%程度です。
例えば、毎月2万円を15年間積み立てる場合、総支払額は360万円 × 12か月 × 15年 ≒ 360万円ですが、満期返戻金は約370〜380万円となります。
ここで、IRR関数(内部収益率)を使って計算すると、
- 元本360万円
- 15年間の積立
- 返戻金370〜380万円
に対する年平均利回りは約0.4〜0.5%となります。
つまり、日本の個人向け国債より利回りが低く、ネット銀行の定期預金金利等の利回りと大して変わりません。
一方、同じ15年間でインフレ率が平均2%と仮定すると、実質利回りはマイナス1.5%前後となります。
従って、利回りの面で大きなリスクをとってるにも関わらず元本保証系金融商品に劣り、かつ額面では増えても物価換算すると資産価値は目減りしていることが分かります。
対照的に、新NISAで年5%程度のインデックスファンドに積立運用した場合、IRRはほぼ5%。
物価上昇を差し引いても実質利回りは3%前後で、同じ期間でも学資保険の数倍効率的に資産を増やせます。
このように、IRRを用いた実質利回り計算でも、学資保険は教育資金を効率的に増やす手段としては時代遅れであることが明確に示されます。
柔軟性がなくライフイベントに対応できない
学資保険は途中解約すると元本割れのリスクがあります。
子どもの進学や急な出費があっても自由に引き出せず、資金の流動性が非常に低いのです。
対して、新NISAや投資信託を活用すれば、長期積立で増やしつつ、必要なときにいつでも非課税で引き出せます。
つまり、学資保険を勧める人は過去の成功体験に依存しているだけであり、2025年の資産形成の現実を理解していません。
教育資金は、守るだけでなく増やすことが重要な時代に入っています。
親自身が金融リテラシーをアップデートし、長期・分散・積立型の投資を活用することが、子どもの将来を守る最善策なのです。
賢い親はリスクを恐れず仕組みで守る
教育資金を準備する親世代にとって、最大の課題は安全にお金を貯めることと将来価値を守ることの両立です。
しかし、学資保険のように昔の価値観だけに頼る手法は、インフレや低利回りのリスクに勝てないという現実があります。
では、どうすれば賢く教育資金を守れるのでしょうか?
答えは、リスクを恐れず仕組みで資産を守ることにあります。
まず、注目すべきは新NISAの非課税枠です。
年間360万円・生涯1,800万円までの投資が非課税で運用できるため、長期・積立で運用すれば複利の効果を最大限活かせるのが強みです。
例えば、年利5%で15年間積立を続ければ、毎月2万円の積立で約370〜380万円が、学資保険の元本360万円に対して約200万円多く増える計算になります(IRR換算でも年0.4%→5%の差が生じます)。
さらに、投資信託を使った分散投資は、短期的な市場変動のリスクを抑えつつ、資産を長期で成長させる仕組みを提供します。
ドルコスト平均法を用い、毎月一定額を積み立てることで、市場が高いときも低いときも平均取得価格を下げることが可能です。
つまり、賢い親はリスクを避けるのではなく、リスクを仕組みで管理し長期的な複利効果と非課税メリットを最大限活用することで、子どもの教育資金を確実に守り増やしています。
時代遅れの学資保険に頼るのではなく、金融リテラシーを活かした賢い資産形成こそが、令和時代の教育資金準備の正解なのです。
まとめ
いかがでしたか?
販売者側も最新の知識がアップロードできていない人は沢山います。
投資はギャンブルですよ、などと言う脅し文句がその典型例です。
しかも、そんな人ほど顧客本位と言いながら手数料目当てで近寄ってきます。
ですが、子どもの教育費を準備する上で、学資保険はもはや時代遅れの選択肢です。
低利回りでインフレに弱く、途中解約では元本割れのリスクもあるため、親が安心して子どもに資金を残す手段としては効率が悪すぎます。
教育費は、単に守るだけではなく、リスクを仕組みで管理しながら増やすことが重要です。
親世代が金融リテラシーをアップデートし、非課税・複利・積立という新NISAの仕組みを最大限に活用することで、子どもに安定した未来と選択肢を残すことができます。
結論として、教育資金を効率的に作る方法は新NISA一択です。
令和時代の賢い親は、時代遅れの学資保険に頼るのではなく、制度を最大限活用して子どもの未来を守り、増やしているのです。
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