【3月11日~15日】重要イベントと考え方

心得
  • 12日(火)米2月CPI発表
  • 14日(木)米2月小売売上高発表
  • 雇用統計の結果は弱い

米2月雇用統計の結果

2024年3月8日に発表された雇用統計の結果は以下の通り。

  • 非農業部門雇用者数前月比予想20.0万人に対し、結果27.5万人。
  • 失業率予想3.7%に対し、結果3.9%。
  • 平均時給+5¢

結果だけを見ると、非農業部門雇用者数が予想を上回り雇用が強いように見えますが、実際は前月1月の雇用者数を下方修正しているためこれだけで強い結果とは言えません。

何より、失業率が上昇傾向にあり、また平均時給の伸びが鈍化しているなど、雇用環境は確実に悪化してるとデータは伝えています。

これまでは、米国経済が力強いと言ったデータが出ていたため、FRB(米連邦準備制度理事会)は利下げの必要が無いと金融政策の変更時期を後退させてきました。

その結果、早期の利下げ期待で先行していた多くの投資家の失望を買い、株価がギクシャクした時期もありました。

しかし、米国経済が実はインフレによるダメージから立ち直っていないとすると、FRBも今までの様なタカ派姿勢のままでいる事は出来ません。

米国のインフレ率は2022年をピークに低下を続けてきましたが、それは需要過多の状態が解消されただけで原材料費の高騰などの問題が解消されなければ、コストプッシュ型インフレに苦しめられる可能性があります。

従って、FRBはインフレターゲットである2%に低下することを待たず利下げへ舵を切るかもしれません。

利下げは投資家にとってポジティブ要因です。

一方で、利下げはドル安要因となるため日本の投資家にとってはネガティブ要因でもあります。

しかし、為替の影響は長期的に見れば平準化されるものであり、株価の上昇に対し素直に投資するのが正解です。

これまでより利下げの可能性が高まった事で、投資家の間でも約50%の確率で早ければ6月には利下げに転じると考えています。

AI関連銘柄が株価を牽引しているこの状況を踏まえれば、どのような投資方針が良いのか比較的分かり易いかもしれません。

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対して日本では、2019年の消費税増税、2020年のコロナ禍により内需がボロボロで未だ回復する見通しも立たない状況の中、日本銀行が早ければ3月にでもマイナス金利解除に動くのではないかとの意見が支配的になっています。

岸田政権による増税路線継承と更なる各種増税で、もはや日本国民を淘汰し始める現状に加えて、唯一の明るい材料であった株式市場まで破壊しにかかるとは愚策ここに極まれりと言った状況です。

今の日経平均株価の上昇は、日本経済が成長路線に転じた訳でも日本企業が持続的な成長をしている訳でもなく、ましてや経営者の意識が変わってきた事で評価されている訳でもありません。

日本のGDP(国内総生産)の半数以上を占める個人消費は、実質賃金が22ヵ月連続マイナスで目も当てられない状況が続いており、需要が減退しているのですから民間投資も伸びません。

しかも、デフレ対策に必要な政府支出は国民の総意によって削られ続けています

つまり、企業業績好調の要因は、輸出主体のグローバル企業か便乗値上げで売上高を確保した企業、或いは輸出戻し税で利益を上乗せしている企業が大半であると言えます。

これも偏に円安基調であることが主因であり、今後日本が金融引き締め路線を取るのであればこの利益は簡単に剥落します。

加えて、米国はこれから利下げしようとしており、ドル安要因も合わさり今までのような利益を確保するのはほぼ不可能でしょう。

それが分かっているのか、日経平均が4万円を突破したと国内でバカ騒ぎしてる内にひっそりと海外投資家は日本株を売り越しています。

政府は増税、日銀は金融引き締め、これで日本株に投資しようとしていると考えているなら大きな間違いと言えるでしょう。

今の相場だけを見て語る素人情報に騙されないようにしましょう。

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これからの投資戦略

成長分野に投資しましょう

何を買っても上がる相場と誤解する投資初心者も多いと思います。

しかし、相場は常に未来を織り込んでいますので状況は変わりました。

これからの相場は明暗がくっきりと分かれ、成長分野以外に投資する様な粗悪な投資戦略では資産を無駄に失うだけです。

あなたの投資目的に合った投資行動を心掛けましょう。

投資初心者やそこまでホームワークに時間を当てることが出来ないのであれば、インデックスファンドを愚直に積み立てるなどリスクを抑えた堅実な投資のみ行いましょう。

世界の成長を取りに行くインデックスファンドなら、長期投資において最適解が出ており投資初心者にも始めやすいと言う利点があります。

しかし、各種投資シミュレーションが示す様な右肩上がりの増加は有り得ず、時には大きく下落することもあるでしょう。

長期投資で大事なのは時間マインドです。

上昇基調の時は気持ちよく買い続け、下落時には安く買えると喜んで買い続けられるような考え方が出来ない様では長期投資は続きません。

ほったらかしが良いと言うのはこう言った意味合いもありますので、あなたも投資をするなら考え方を変えましょう。

まとめ

いかがでしたか?

これまでの様な上昇相場から雲行きが怪しくなる段階に来ていますが、決して投資目的を見失わないようにして下さい。

あなた以外の投資家の意見は、あなたの投資目的に合致しなければ何の参考にもなりませんのでくれぐれも踊らされないようにしましょう。

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