【3月18日~22日】重要イベントと考え方

心得
  • 20日(水)米3月FOMC
  • 21日(木)米3月製造業PMI発表
  • 米国の個人消費は悪化している

これまでの動き

先週のCPIを始めとした重要な経済指標がインフレの再燃を予感させる結果となったため、米国主要指数はギクシャクする展開となりました。

特にPPI(生産者物価指数)が強かったことで、米国もコストプッシュ型インフレへの意識が強くなったことが原因の一つと考えられます。

米国は、2022年にピークを付けたデマンドプル型インフレをFRB(米連邦準備制度理事会)の采配によって概ね順調に解決してきました。

直近のCPI(消費者物価指数)は3.2%と2023年10月以降ほぼ横ばいの状況が続いています。

FRBが目指す目標は2%ですので、現在の数値は若干高い所で推移していますが、FRBメンバーとして概ね納得のいく状況であることはメンバーの発言から読み取れます。

従って、このまま米国経済がソフトランディングを果たすとなれば、FRBがこれ以上政策変更による市場介入は必要ないと考えるのも自然であり、それによって早期利下げを期待していた投資家が失望や損失による売りなどが下落圧力となっているのかもしれません。

早期利下げが無いのであればと、順調に低下していた債券利回りが4.3%に上昇し、株式市場にネガティブ要因を与えていると同時にドル円が149円台とドル高に推移するなど、2024年には利下げが僅かとの可能性を織り込む動きが広まっています。

今週のFOMC(米連邦公開市場委員会)後のパウエル議長会見で、今後のFRBの動きや利下げに関する何らかの発言が出ると市場はまた動き出すかもしれません。

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一方日本では、日本銀行のマイナス金利解除が早ければ3月には実行されるのではとの警戒から、一気に日経平均4万円を突破した流れが崩れ落ちる展開となりました。

しかし、この流れを危惧したのか、既定路線であるはずのマイナス金利解除や金融引き締めへの政策転換を日銀の植田総裁が曖昧に否定しました。

これにより、もしかしたら政策変更が後退するのではないかとの期待感から、今週以降再び円安・株高の可能性が生まれています。

しかし、米国は利下げ時期の模索ユーロ圏は具体的な利下げ時期の発表など、世界はデマンドプル型インフレを克服し、残りのコストプッシュ型インフレを退治するべく柔軟な政策変更を検討しています。

日本は新型コロナウイルスが蔓延した当時に、他国とは違い正しい財政政策を取らなかったためデマンドプル型インフレが起こりませんでした。

それをなぜか「正しかった」や「横ばい力で安定している」などと理解不能な情報をメディアを使って垂れ流した結果、日本経済は回復することなくコストプッシュ型インフレに起因したスタグフレーションに陥ってしまいました。

2024年3月時点で実質賃金は22ヵ月連続でマイナス、しかもマイナス幅が広がる一方となり日本国民の生活は一層苦しい状態へと叩き落されました。

この状況を受けて、政府・日本銀行はCPIの数字だけを見てデフレの状態から脱却しつつあると理解不能な解釈によって金融引き締めへと舵を切ろうとしているのです。

確かに、今の日本はスタグフレーションですからデフレーションの状態ではありません。

ただし、それは日本国民にとって良い事なのでしょうか?

日経平均がバブル期を超えたことを我が功績のように語る現政府は、日本経済がまるで理解できていない上、それをひた隠しにするメディアによってスタグフレーションではなく賃上げなどで経済が成長軌道に乗っていると誤解させるような情報のみ発信しています。

当然マイナス金利解除も市場で織り込み済みなどと発信している訳ですから、日本株の上昇に乗り遅れまいとする投資初心者が今後どうなるかは容易に予想できます。

株価上昇の原因が何なのか今一度考えましょう。

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これからの投資戦略

あなたの投資目的を再確認しながら投資を継続しましょう

上昇相場に乗り遅れまいと考えるのは投資初心者がやりがちな過ちです。

他人の運用実績が気になって、自分もあのように儲かりたい、早くお金持ちになりたい、などと考えるのも無理はありません。

しかし、あなたが投資を始めた当初に決めた目的、なんのために投資をしているのかを忘れた状態で勝てる程投資は甘くありません

投資初心者は多くの場合、長期投資や積立投資など無理なくコツコツ継続する事を考えていたはずです。

だが、今の相場の様にどこを見ても上昇している状況を見せられれば、あなたが考えていた投資目的など脳内から霧散し、成功者を言われる素人の情報に踊らされて無理な投機を繰り返すようになって最終的には大きな損をするでしょう。

長期投資に大事なものは「時間」「マインド」ですので、他人の運用成果であなたのマインドが崩されない様に明確なルールを決める、或いはそのような他人の成績を見ない等の対策が必要です。

資産形成が目的で投資を始めたのなら、あなたはそれに従って愚直に行動するしか達成する方法はないのです。

経済全体の理解を深めながらも、あなた自身のマインドをしっかり保ちましょう。

まとめ

いかがでしたか?

上昇相場ほど警戒心は必要ですし、下落相場ほど期待感が必要です。

他人と同じようにしていてはいつまでたっても儲かる事は出来ませんので、投資に必要なマインドも日々ホームワークしましょう。

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