- 31日(金)米PECデフレーター発表
- 米地方銀行破綻は限定的
- 米国全体の景気は底堅い
米地方銀行破綻のその後と考え方
先週もドイツ銀行の経営不安などが叫ばれ、金融セクターはギクシャクする展開となりました。
そもそも、破綻した米国の地方銀行であるシルバーゲート銀行とシグネチャー銀行は暗号資産取引関連をメインとして扱う銀行であったことや、シリコンバレー銀行はハイテク企業のスタートアップ関連をメインとして扱っていました。
スイスのクレディスイスは、中国のハイテク企業などに多くのリソースを傾けていたことから経営不安となり、今回同じスイスのUBSに吸収合併される事となりました。
金融不安の発端は保有債券価格の含み損拡大が大きなの原因になっているものの、破綻した銀行はいずれも個別銀行の経営戦略の誤りであり、これをもって世界中の銀行に破綻の波が広がると言った可能性は極めて低く、間違った投資判断に繋がりかねません。
しかも破綻したこれらの銀行預金は、他の銀行に預け替えられただけですので預金者の資産は決して失われた訳ではありません。
次に、金融不安の広がりからFRB(米連邦準備制度理事会)の金融引き締め政策の変更に関して、投資家の間で早期の利下げを織り込む動きが出ていますが、FOMC(米連邦公開市場委員会)後のパウエル議長会見でも早期利下げは否定されています。
加えて、昨今のレイオフの動きは一部の高所得者層が主なターゲットとなっており、米国全体が不況で失業者が増えている訳ではありません。
FRB(米連邦準備制度理事会)はあと1回の利上げを用意しており、その後は引き上げた政策金利のまま維持する事が示唆されています。
従って、今回の騒動はむしろ株式市場に買い場を提供された状態であり、避けるべきセクターを避けながらも積極的に投資する場面であったと考えられます。
今後の投資戦略
世界の国々に投資の幅を広げながら、買い姿勢は継続です。
今後は一部のセクターを除き米国株全体は上昇する事が予想されますが、為替がドル安になる可能性が考えられるため為替差損に注意しながら保有資産を考えましょう。
当然ですが、長期保有やコツコツ積立投資を継続している投資家などは、為替の事を考えず投資銘柄についてしっかりホームワークを続けて下さい。
加えて、FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げは最終局面に来ている事や、金融不安が世界中に伝染する可能性は極めて低いを考えられるなど、短期で見ればギクシャクする展開も上昇相場である事に変わりありません。
2021年・2022年とは違った投資戦略で相場に望めば、年間を通して儲ける事は決して難しくないでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
3月・4月はアノマリー的にも堅調な事が多く、新たに投資を始める人にとっても良い時期と言えるでしょう。
長期投資は時間が大事ですので、無理のない金額からでも始めてみましょう。