- 3日(水)FOMC後パウエルFRB議長会見
- 日・米共に本格的な決算シーズンに突入
- 米地方銀行破綻の影響は限定的
これまでの決算状況
先週までの集計で、米国企業は約半数の決算発表が終了しています。
決算発表した企業のうち、EPS(一株当たり純利益)が予想を上回っている割合が8割弱と、例年と比べ予想を超える企業が増えています。
しかし、その上昇幅を見てみると、全体の平均は約7%弱の成長となっており、こちらは例年に比べ上昇率が低い傾向となっています。
多くの企業が利益を減らしている中、それでも何とか予想を上回る経営をしている状況が続いています。
一方で、収益は7割以上の企業が予想を上回っており、例年に比べて好調な結果となっています。
加えて、上昇幅も全体の平均は約2%の成長となっており、こちらも例年に比べて好調な結果となっています。
セクター別に状況を見てみると明暗がはっきり分かれており、一般消費財セクターや産業セクターなど前年比で収益が上昇しているセクターが全体を押し上げる結果となっています。
つまり、例年と比べて企業の利益は減少するものの、収益は増加する見込みとなっており、好調なセクターは引き続き保有できる結果となりました。
以前は米地方銀行の連鎖倒産で米国経済が崩壊するなどと言った情報もありましたが、今まで発表されている経済指標などを確認すれば、依然として米国経済は底堅い状況が続いています。
従って、米国主要指数は長期での上昇基調は崩れておらず悲観的になる必要はありません。
今後の投資戦略
3日のFOMC(米連邦公開市場委員会)後に行われるパウエル議長会見によって変わるでしょう。
この会見で、パウエル議長は利上げの停止に関する発言をすることが予想されており、これでようやく今まで急速に引き上げてきた利上げ局面が終了する事になります。
これまで利上げ局面の中、株式市場は苦しい展開が続いてきました。
それがようやく解放されるという事で、投資家の間に安堵感が広がることでしょう。
しかし、『相場は知ったら終い』と言う格言があるように、これからはその先に関して織り込んでいく必要があります。
つまり、これまで上げてきた政策金利を維持するのか、すぐに利下げしてくのかが重要となってきます。
投資家の間では、すぐに利下げが始まるとの観測からハイテク株などに資金を移していますが、FRB(米連邦準備制度理事会)はこれまでの発言から一年程度は今の政策金利のまま維持する旨の発言が出ており、ここに市場との乖離が生まれています。
FRB(米連邦準備制度理事会)は過去の失敗もあり、そう簡単に早期利下げに動くとは考えられず、先走った投資家の失望感から若干の調整に入る可能性があります。
それが米国株全体を押し下げる程ではないものの、今までの様に気持ちよく上昇する相場ではない事を頭に入れておきましょう。
つまり、つみたてNISAを利用した積立投資やインデックスファンドなどの長期投資は継続しながらも、強気一辺倒の考えはやや控えるべきと考えます。
銘柄を選定しつつ、これから先の相場に向けてじっくりホームワークする時期かもしれません。
まとめ
いかがでしたか?
決算の全体を見回してみると、当初の予想より良い結果を出す企業が増えています。
あなたが保有している銘柄を確認しつつ、引き続き保有すべき銘柄かどうか検証しましょう。