- 26日(水)米5月新築住宅販売件数発表
- 28日(金)米5月PCEデフレーター発表
- AI関連銘柄の上昇余地がどのぐらい残っているか
これまでの動き
これまでの米国株は、AI関連銘柄の業績が好調で主要指数が押し上げられる業績相場の中で上昇基調を維持してきました。
AI関連のコアビジネスであるエヌビディア(ティッカーシンボル:NVDA)は、時価総額で一時世界一に躍り出る程の株価上昇を見せ、半導体需要の高まりを上手く取り込んで成長してきました。
ハードは成長初期の段階では爆発的な成長を記録しますが、一度広く行き渡るとそれまでの需要は一旦満たされ需要が落ち込むというデメリットがあります。
エヌビディアにしろライバルのアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(ティッカーシンボル:AMD)にしろ、それが分かっているから今後の新製品は毎年発表していくと経営者の口から語られています。
これは、ライバルにシェアを奪われる事への対抗策もありますが、常に高い需要を維持するため最新の製品を供給する必要に迫られていると言う証拠でもあります。
従って、これまで米国市場の時価総額上位であるアップルやマイクロソフト(ティッカーシンボル:MSFT)などとは違い、明確な成長戦略が無いとこれからも同じ成長を維持するのは難しいと考えます。
しかし、需要が落ち込むからもう成長しないという訳ではなく、これまで通りの成長や株価上昇が難しいというだけで、半導体セクターが終わりを告げると言うような過度に悲観する事はありません。
今まで牽引してきたセクターが変わるだけで、秋から冬にかけて再び米国株が上昇基調になった時の顔ぶれが違う事が言いたいのです。
AI市場は、OpenAI・コパイロット+PC・ジェミニと生成AIに関するシェアも熾烈になってきました。
今まではハードの部分が大きく注目されてきましたが、今後はソフトの部分が注目されるようになる可能性が高く、アップル(ティッカーシンボル:AAPL)などは先んじて自社のハードにAIを導入する動きが活発になっています。
従って、今後注目されるセクターは、これらのソフトウェアでしっかりとマネタイズできる企業が成長を牽引すると考えられます。
しかし、これらの成功の一方で、多くのAI敗者が生まれていたのも事実で、AI投資を回収できずに消えていった企業も少なくありません。
AI関連銘柄だからと言ってなにもかもが上昇すると言ったことは無く、しっかり利益を上げているのか、成長率は落ちていないかなど精査する必要があります。
投資初心者は漫然と投資しがちですので、これらが理解できないのであれば今まで通りインデックスファンドをコツコツ積立するのが正解です。
インターネット上の素人が発する甘い情報に踊らされず、あなたの投資目的にあった情報を取捨選択しましょう。
これからの投資戦略
保有銘柄を精査しましょう。
2024年は、年初から米国株は堅調な展開となりました。
FRB(米連邦準備制度理事会)による利下げ後退やインフレが再燃する可能性などのネガティブ要因はありましたが、概ね投資家にとって良好な株式相場であったと言えます。
しかし、短期的には調整局面も必要であり、また下落の無い相場もあり得ない事から市場が過度に楽観的になっている今こそ慎重に行動すべきです。
FRBが2024年の利下げ回数を3回から1回に引き下げた事、業績相場は長期間にわたって続かない事、例年の夏枯れ相場が近づいている事など警戒する点はいくつもあります。
長期投資家や積立投資など投資初心者には関係のない事ではありますが、個別銘柄や集中投資がメインのトレードはそろそろ控えるべき時期に来ているかもしれません。
米国株の上昇基調が転換するような事にはなりませんが、一旦の小休止を相場が求めても何ら不思議ではありません。
今から投資するのが本当に良いのか、今一度冷静になって考えましょう。
まとめ
いかがでしたか?
個別株はサイクルが年々早くなっている気がします。
その流れをきちんと理解しないで投資するのは、あなたの資産を減らすだけなので止めましょう。
投資の土台はインデックスファンドです。
それを忘れず投資していきましょう。