- 30日(金)米5月PCEデフレーター発表
- FRBはタカ派で年内の利下げは難しい
- サービス業の景気や雇用環境は底堅い
これまでの動き
FOMC(米連邦公開市場委員会)以降、FRB(米連邦準備制度理事会)はインフレの低下は認めつつもあと2回の利上げ余地を残しており、明らかなタカ派スタンスを取りました。
確かに、2022年との比較ではインフレ鎮静化が確認できます。
しかし、それはあくまでロシアの侵攻初期であった事やインフレがピークであった頃の数字と比べているため、一気に低下したように見えていますがこれから先も同じように低下するかは疑問です。
FRBもそれが分かっているからこそ、6月FOMCでの政策金利据え置きは利上げ停止ではなく一旦様子を見るために行ったのでしょう。
その証拠に、その後のパウエル議長会見では利下げについての発言は一切出てこず、FRBメンバーも政策金利はまだ上がる旨の考えを示していました。
続けて、パウエル議長は議会証言で同じ旨の発言を行い、利上げ局面は終わっていない事を投資家に知らしめました。
従って、早期利上げ停止・利下げへの方針転換を織り込んでいた投資家はシナリオを崩されました。
それに加えてロシア国内でのゴタゴタもあり、地政学リスクも投資家にはネガティブ要因となりました。
それが株価にも現れており、かつての勢いを失っています。
これからの投資戦略
必要ならば個別銘柄を利確していきましょう。
長期投資が目的の投資家には不要ですが、キャピタルゲイン狙いの投資に関しては戦略変更に迫られていると考えます。
なぜなら、これまで値運びが良かったのは投資家の楽観的な思惑が強かっただけで、決して金融相場でも業績相場でもないからです。
一部の業績好調な銘柄以外はブームや雰囲気によって上昇したと言う要因は決して無視できず、流れが変われば大きな調整局面になる可能性が高いでしょう。
その場合、利が乗っている銘柄の一部を現金化し下落に備えるのも正しい判断と言えます。
個人投資家は難しい局面であえて勝負する必要がなく、ひとまず様子を見ながら次の機会を伺うと言った選択肢が取れます。
故に、常に売買しなければならないと言う感情は押し殺しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
引き続き強気のスタンスを取る投資家は少なくありません。
ですが、このまま上昇し続けるかは大いに疑問です。
無理せず堅実な投資を心掛けましょう。