- 10日(木)米7月CPI発表
- 米7月平均時給は+14¢
- 米国債格下げにより米国10年債利回りが4%突破
これまでの動き
米国は第2Q決算シーズンを迎え、現在までに8割以上の企業が決算発表を行いました。
その内、EPSの市場予想を上回った企業が約8割と、従来平均を上回る良好な決算となっています。
しかも、幅広いセクターで良好決算が発表され、これにより米国全体の底堅さを知ることが出来ました。
収益に関して予想を超える企業が約65%と、収益面は最近の決算に比べやや見落としはするものの、従来平均を上回っておりこちらも順調な結果となっています。
これから先の成長は期待できますが、全体のPER(株価収益率)が19.2倍と過去平均を超えており、以前の様な割安感はやや薄れているのが気になります。
しかし、新型コロナウイルス後の落ち込みや高インフレによる企業収益圧迫からは解放されつつあり、業績面では今後も期待できると考えます。
一方で、金利面は7月の雇用統計で平均時給が+14¢と高止まりしたままとなっており、金融引き締め政策が長期化するのではと考える投資家が増え株価はギクシャクしました。
9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)では政策金利を据え置くと予想していますが、もしかしたら11月のFOMCで再度利上げするのではないかとの憶測が広がっています。
その結果、投資家が望んでいる利下げ時期が遠退くためネガティブ要因となります。
加えて、米10年債利回りが節目の4%を超えており、投資するには地合いが悪いため我慢の時期となりそうです。
今後発表される経済指標も強い結果が出ると金融引き締め政策がさらに長引くため、投資家は重要指標を注視する必要があります。
これからの投資戦略
株価がギクシャクする可能性が高く我慢する必要があります。
米10年債利回りが4%を超えている内は積極的な投資が難しく、残りの決算や経済指標をチェックしながら次の投資機会を待つ方が賢明かもしれません。
しかし、業績が好調な企業は多く、決して相場全体に悲観して全降りする必要はありません。
今は、今後投資するべき国や企業を選定する時期に充て、経済指標を確認しながらFRB(米連邦準備制度理事会)の姿勢を把握するようにして下さい。
積立投資を含めた長期投資に関しては、戦略自体何も変える必要は無く継続する意志を貫いてください。
夏場は例年投資家にとって厳しい時期となりますが、それを理解した上で儲けるための行動をしていきましょう。
まとめ
いかがでしたか?
今年はあまりに順調すぎて、過度に楽観視する投資家は少なくありません。
しかし、常に右肩上がりと言う相場はあり得ません。
相場全体を把握しながら投資を継続しましょう。