「FIREを目指して、早期リタイアするぞ!」
そんな夢を抱いて資産形成に励む人が増えています。
ですが、FIREを達成した後にこんなはずじゃなかった…と後悔する人が少なくないのをご存じでしょうか?
実は、SNSや書籍では成功談ばかりが目立ちますが、その裏にはFIREして失敗したというリアルな声が数多く存在します。
- 思ったより生活費がかかった
- 退職後、毎日が退屈で苦痛だった
- 投資の知識が不十分で資産が大きく目減りした
こうした落とし穴を知らないままFIREを目指すと、夢の生活が一転して地獄になる可能性すらあるのです。
この記事では、実際のFIRE失敗談をもとに、初心者でも気をつけるべき3つの落とし穴をわかりやすく解説します。
FIRE後も後悔しない人生を送るために、今こそ知っておくべき真実をお届けします。
よくあるFIREの失敗談
FIRE(経済的自立と早期退職)という言葉に魅了され、多くの人が仕事に縛られない自由な生活を夢見て資産形成に励んでいます。
しかし、実際にFIREを達成した人たちの中には、こんなはずじゃなかったと感じている人も少なくありません。
ここでは、そんなFIRE失敗者たちのリアルな声を紹介します。
これからFIREを目指す人にとって、最も重要な反面教師となるはずです。
事例①:40歳でFIRE達成→生活費が想定の1.5倍
会社を辞め、念願のFIREを達成した40代の男性。
独身で持ち家もあり、年間生活費は200万円と試算していました。
しかし、実際に暮らしてみると、物価の上昇や突発的な医療費、固定資産税の負担が想定以上に重くのしかかりました。
さらに趣味に時間を使うようになると、交際費やレジャー費も増加。
結果として、年間支出は300万円近くに。
リタイア後こそ支出が増えるという現実を甘く見ていたと語っています。
結局、3年後にアルバイトとして社会復帰することに。
事例②:仕事を辞めたら、うつ状態に…
FIRE=幸せな自由時間、そう思っていた女性(39歳)は、ストレスの多かった仕事を辞めてスッキリするはずが、数カ月後に自分は何のために生きているのか?という空虚感に襲われました。
FIRE直後はのんびりしていたものの、日々の生活にハリがなくなり、社会との接点が途絶えたことで孤独を感じるように。
SNSで他のFIRE達成者が充実した生活を送っている投稿を見るたびに、逆に自分がみじめに感じてしまったと言います。
FIREは自由を得られるが、目的がないと人は簡単に壊れる、これは彼女の言葉です。
事例③:運用ミスで資産が半減。FIRE崩壊
早期リタイア後も資産を増やすために、高配当株に資金を集中投資していた50代男性。
ところが景気後退局面で株価が大暴落、さらに企業の業績悪化で配当も次々と減配。
年200万円の配当収入を見込んでいたが、わずか半年で半分以下に。
資産全体も30%以上減少し、このままでは10年もたないと判断。
急遽、再就職活動を始めるも、ブランクや年齢の壁に直面。
FIRE後の資産運用は攻めより守りが重要だったと語ります。
FIRE失敗から学ぶ3つの落とし穴
FIRE(経済的自立と早期退職)という言葉には夢がありますが、実際にFIREを経験した人たちの中には思っていたのと違った…と後悔する人も多くいます。
その失敗の背景には、共通する3つの落とし穴が存在します。
ここでは、FIREを目指すなら必ず知っておきたい落とし穴を具体的に解説します。
落とし穴①|「支出が増えない」という幻想
FIREを達成した人の多くが生活費は今と同じか、むしろ減るだろうと考えています。
ですが、実際は時間ができることで支出が増える傾向にあります。
旅行、趣味、外食、習い事、家のリフォーム…自由時間が増えれば、それに伴ってお金もかかるのです。
さらに、健康保険や税金の負担も意外と重くなります。
また、年齢とともに増える医療費や予測できない出費も見逃せません。
FIRE後に毎年50万円以上の支出超過が発生しているという声もあります。
リタイアすれば支出は減るという前提は非常に危険です。
落とし穴②|「時間=幸せ」ではない
FIREを達成しても、急に自由になった時間をどう使えばよいかわからず、空虚感や孤独感に襲われる人が続出しています。
仕事という社会とのつながりを失ったことで、やる気が出ず、メンタルのバランスを崩すケースも少なくありません。
これは近年問題化している孤立化です。
人間は目的がないと幸せを感じにくい生き物です。
たとえお金に困らなくても、生きがいや自己実現がないとFIRE生活は苦痛になりかねません。
FIRE後に再就職したという人が意外に多いのも、この理由です。
落とし穴③|資産運用リスクを過小評価している
FIRE後の生活は、運用益に依存する部分が非常に大きくなります。
しかし、リタイア後に資産が大きく目減りすれば、取り返すのは容易ではありません。
特に注意すべきは取り崩し時の暴落です。
市場が不安定な時期に資産を取り崩すと、資産寿命が一気に短くなる逆ドルコスト効果が発生します。
さらに、FIRE後にリスクの高い商品へ投資して失敗して取り返しがつかないという例もあります。
FIRE後は守りの運用が鉄則です。
いかに増やすかよりも、いかに減らさずに維持するかが重要です。
FIREは準備で9割決まる!
FIRE(経済的自立と早期退職)を成功させるかどうかは、リタイア後に何をするかより、リタイア前の準備にかかっています。
資産形成だけでなく、退職後の生活設計や心の準備まで含めた総合的な人生設計こそがFIRE成功のカギです。
例えば、生活費の見直しや医療・介護リスクへの備え、税金や社会保険の知識、さらには何のためにFIREするのか?という目的の明確化まで。
ここを曖昧にしたままFIREしてしまうと、多くの人が途中で不安に襲われ、再就職を考える羽目になります。
逆に言えば、FIREは準備さえしっかりできていれば、決して特別な人だけのものではありません。
何があっても後悔しない人生を歩めるか?
その答えを出す準備こそ、FIREの最大の土台なのです。
まとめ
いかがでしたか?
FIREはその方法が広く周知されていますが、その本質を語る人はほとんどいません。
その結果、夢見たはずのFIREが悲惨な結果になる。
そんな人生にならない様にしっかり準備しましょう。
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