- 米11月PCEデフレーターは低下している
- 米国の実体経済は確実に悪化している
- 2023年の株式相場は明るい
2022年大納会を迎える週で考えること
年初来ほとんどのリスク資産が下落していた2022年もようやく最後の週となりました。
12月23日に発表された米11月PCEデフレーターの結果は以下の通りです。
前年比予想5.6%に対し、結果5.5%。
前月比予想0.2%に対し、結果0.1%。
PCEコアデフレーター前年比予想4.6%に対し、結果4.7%。
PCEコアデフレーターの結果は予想をやや上回っていますが、概ね予想通りの結果となりました。
加えて、いずれの指標も前回の結果を下回っているため、個人消費は確実に減速している事が分かります。
FRB(米連邦準備制度理事会)パウエル議長のFOMC(米連邦公開市場委員会)後の会見が終わってからの株式市場は下落する展開となりましたが、インフレ退治は順調であること、今後の景気指標に関しては更に予想を下回る発表の可能性が高いことなどを考えれば下落相場が続く可能性は低いと考えます。
一方で、年末を迎える週であることや米国では既に多くの市場参加者は休暇に入っていることなど、今から相場が大きく動く可能性も低いと考えます。
従って、今週は2023年に向けての相場に関する見通しを考える必要があります。
2023年に向けて今から注意すべきこと
2023年は上昇相場に対して準備する必要があります。
しかし、これまでの様な米国株一択で相場を考えるのではなく、新たなブルマーケットを探さなければならないでしょう。
2020年の新型コロナ以降、世界的な金融緩和・財政出動などで米国を中心に景気が急回復した事で米国株ブームが起きました。
新型コロナの影響によって2020年初頭に一時急落した場面もありましたが、2019年から2021年までは米国株を買っておけば誰でも儲かっていた簡単な相場でした。
その間多くの投資初心者が株式市場に参加し、それなりのリターンを享受したかもしれません。
しかし、2021年末頃からFRB(米連邦準備制度理事会)が利上げを始めとした金融引き締めを行った結果、それまで絶好調であった米国株は2022年の年初来から下落相場となり多くの投資家の資金を奪う事となりました。
現在は、値幅としては調整しているものの、日柄が十分でないため上昇するにはまた時間が必要であると考えます。
従って、米国株全体は上昇する可能性もありますが、よりリターンの望める相場が世界中にはあるため米国株のみにこだわる必要はありません。
従って、年末年始は今までの知識をリセットし、新たな相場へのホームワークが重要となるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
12月下旬に相場がギクシャクしたため、2023年も弱気に考えている投資家は少なくありません。
しかし、実体経済の悪化は投資家にとってポジティブ要因となるため考えを改めなければなりません。
そのことを理解する上でもホームワークは欠かさず行いましょう。