- 長期投資であれば問題なし
- 短期投資であれば為替ヘッジも選択肢の一つ
現在の円安基調で投資における考え方
令和4年11月22日現在、為替は1ドル140円を超えています。
これは米国の中央銀行に当たるFRB(米連邦準備制度理事会)が利上げをしているため、日米金利差などの関係からドル高基調が鮮明になっています。
日本の投資家にとって円安は海外資産が為替差益によりプラスとなるため歓迎する展開ではありますが、過度に上昇しすぎた為替はいずれ正常なレートに戻ろうとする力が働き円高になるのではないかと不安に思う人もいるかもしれません。
確かに、円高は逆に為替差損を生み、せっかく増えた海外資産も日本円に換金する時に目減りする原因となります。
従って、円安進行中なら投資しやすい環境であったものの、これから先の円安が期待出来ないのであれば今から投資しても遅いと考えても不思議ではありません。
ですが結論から申し上げれば、それは特に気にする必要はありません。
なぜなら投資にとって一番大事なのは時間であり、資産形成を行おうとする投資家ならなおさら長期目線で物事を考えなければなりません。
現在ではつみたてNISAやiDeCoなど国が実施している投資用の優遇制度を活用しながら長期投資するのが王道であり、そこに目先の為替を気にする必要はありません。
現在の為替による損益は長期で見れば誤差の範囲であり、積み立て投資の投資結果に大きな影響を与えることはありません。
そう言った事を考えて投資を躊躇し大事な時間を失う方が機会損失という大きなリスクを負うことになります。
積み立て終了時に下落していたり円高が進行していたらどうするんだという考えもありますが、それこそ未来の事など誰にも分からず考えるだけ無駄です。
大切なのは目的であり、投資目的が明確でなければそもそも継続など不可能です。
短期投資ではどうか
短期投資の場合、為替ヘッジを用いた投資は選択肢の一つかもしれません。
為替ヘッジとは円高による為替差損を避けるために行う手法で、為替差損を回避し海外株式や海外債券の値上がり益を享受する事が出来ます。
ただし、ドル資産なら日米の短期金利差がヘッジコストであり、円高に進行しなければ無駄となります。
しかも現在は短期金利の差は拡大傾向にあります。
従って、短期で勝負する様なファンドを為替ヘッジ有りで買い付けする事は選択肢として正しいですが、主な投資対象は投資信託やETF(上場投資信託)の一部であり、商品設計上短期投資に向いているとは言い難いです。
となると、考えられるのはレバレッジを効かせたファンド等になる訳ですが、とても多くの投資家に向いているファンドとは言えません。
自分自身のリスク許容度と相談し、それでも投資価値があると判断した時のみ行いましょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回の円安基調は、米国経済のリセッションによるFRB(米連邦準備制度理事会)の政策変更と共に是正される可能性がありますが、長期投資においてその様な為替の変動は何度も経験してきました。
それでも多くの投資家が資産を築いてきたのは、その時々のノイズに惑わされず投資目的を忘れず継続してきたことにあります。
長期投資では継続するメンタルが必要です。