米1月雇用統計の結果と考え方

資産形成
  • 重要指標はいずれも予想を上回った
  • 第4Q決算をミスする企業が増えている
  • 原油価格などコモディティ価格の高止まりが続いている

1月の雇用統計の結果

2023年2月3日に発表された、雇用統計を含めた主要指標の結果は以下の通り。

非農業部門雇用者数前月比予想19.0万人に対し、結果51.7万人

失業率予想3.6%に対し、結果3.4%

平均時給前年比予想4.4%に対し、結果4.4%

非農業部門雇用者数の数字は、1月特有の統計により算出されており、今後修正が入るため特に気にする必要はありません。

FRB(米連邦準備制度理事会)が最後まで危惧している賃金インフレは、前回より低下しているものの高止まりを続けています。

前月比では横ばいのため、金融引き締め策の手を安易に緩める政策が後退する可能性が高まりました。

市場予想では、2023年の後半でFRB(米連邦準備制度理事会)は利下げに転じるのではないかと言う予測を立てていますが、今回の結果を見るにそれは少し楽観的ではないかと考えます。

FOMC(米連邦公開市場委員会)後のパウエル議長会見でも、利上げは複数回行う事が示唆されており早期の利下げは難しいでしょう。

加えて、ここにきて原油価格を含めたコモディティ価格が米国経済悪化に反して下落しておらず、全米レギュラーガソリン価格などは再び上昇する場面も見られました。

原油高はどの国にとってもコスト増であり、好景気の場合であれば問題ありませんが、リセッション入りが確実である今の米国経済にとっては頭の痛い問題となるかもしれません。

米国企業は第4Q決算を発表していますが、多くの企業がコンセンサス予想を下回り決算をミスしています。

それは巨大テック企業と言われたアップルやアマゾンも同様であり、1月はハイテク株が上昇した事もあり投資家に注目されていますが、決算をミスした企業の株を買うのは王道とは言えず疑問が残ります。

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来週からの戦略とは

買い姿勢に変更はありません

しかし、1月の様な株価の上昇を期待するのは難しく、決算動向はしっかりと確認する必要があります。

当然ですが、良好な決算を発表する企業もありますので、FRB(米連邦準備制度理事会)メンバーの発言やコモディティ価格に注意しながら投資を続けましょう。

一方で、米国経済が悪化しているにも関わらずインフレが思ったほど沈静化しない場合、FRB(米連邦準備制度理事会)は金融引き締めを強化する可能性もあり、利上げ局面の長期化などネガティブ要因から資金流出が起こることも考えられます。

これから先は、今まで通り米国株一択の状況では無くなっていますので世界を広く見渡しましょう。

そのためには、新たな分野のホームワークを進めましょう。

まとめ

いかがでしたか?

賃金インフレが収まらない中、原油高等コモディティ価格が高止まりしていることに注意を払う必要があります。

引き続き第4Q決算を確認しながら、保有銘柄を今一度確認しましょう。

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