- 15日(水)米4月CPI発表
- 15日(水)米4月小売売上高発表
- FRBメンバーの相次ぐタカ派発言
これまでの動き
2024年5月に発表された雇用統計の結果が予想を下回り、米国内の雇用環境悪化が表面化した事で株価は堅調さを取り戻しました。
労働者にとってはネガティブ要因となりますが、雇用環境の悪化はインフレ沈静化を招くためFRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ期待が高まる結果となりました。
これにより、不透明感のあった利下げシナリオも再度見直され、投資家の間でも9月に0.25%利下げの確率が5割近くとなりました。
利下げは投資家にとって待ちに待ったイベントであり、グロース株が上昇基調に至る最大の材料となります。
インフレは3%台にまで落ち込み、米国でもコストプッシュインフレが顕在化してきていますが、これまでの手綱捌きによってようやく金融引き締め政策にも終わりが見えてきました。
しかし、ここからのインフレ低下が足踏みしている事で、FRBもタカ派姿勢を取ることで先回りしている投資家をけん制しています。
FRBメンバーは度重なるごとに利下げ時期に言及し、今年の利下げは難しい旨の発言を繰り返しています。
これは早期の利下げで再びインフレが過熱しない様に対策しており、投資家の早計な行動を制しているのかもしれません。
従って、FRBメンバーの発言で右往左往するのではなく、6月・7月と続くFOMC(米連邦公開市場委員会)でパウエル議長がどのような発言をするかが本質であり、方向性が変わらない限りFRBメンバーの発言に惑わされる必要は無いでしょう。
しかし、株式市場はその発言でギクシャクする可能性があるため我慢の時期とも言えます。
これからの投資戦略
決算良好銘柄を保有し続けましょう。
今期の決算は良好でも、来期以降のガイダンスが保守的と見られて急落する銘柄が少なくなく、小型グロース株などは注意が必要かもしれません。
マグニフィセントセブン銘柄も、決算で明暗が分かれており同じようなセクターでも同様の結果が生まれています。
デジタル広告部門はこれまでの落ち込みを完全に解消できたものの、半導体セクターはAI関連の需要期待からPER(株価収益率)が高まり続けているため、少しでも期待外れの結果が出ると急落する土壌が出来ています。
個別株の難しさはこの辺りにも影響されているため、投資初心者は実直にインデックスファンドを積み立てるなどして資産形成を行いましょう。
確かに、長期投資や積立投資は時間が掛かると言う不満もあるでしょうが、どんな投資のプロと言われている人物でも相場を完全に読む事は出来ません。
それにも関わらず、一時期上昇の波に乗れただけでプロを自称するような連中の情報を鵜呑みにして投資するようでは資産を失って退場するのも当たり前と言えます。
あなたが投資初心者なのだとしたら、まずは投資とは何かを経験するためにも新NISA(少額投資非課税制度)を利用した積立投資を始めて下さい。
あなたの時間を最大限利用しながら資産形成する事より優れた投資はありません。
まとめ
いかがでしたか?
FRBメンバーのタカ派発言で株式市場はギクシャクするかもしれません。
しかし、本質はパウエル議長の言葉に含まれていますので、大きな流れを見失わないようにしましょう。