- 22日(金)米11月製造業PMI発表
- 決算シーズン中
- トランプラリーの行方
これまでの動き
米国では、新しい大統領にドナルド・トランプ氏が選出され、来年以降米国はトランプ政権として動き出します。
それに先駆けて、トランプ氏の発する経済対策が米国経済にとって有益なものになるのではないかとの憶測から、主要な米国株を始め、これまで忌避されていた銘柄にもスポットが当たり上昇基調が演じられました。
一方で、一直線で上がる相場などあり得ない事から、先週末にかけては株価も一息つく動きを見せやや調整局面を迎えています。
株式市場も明暗が分かれており、大統領選で恩恵を受けたセクターや決算良好セクターなどは今も好調な値運びをしています。
しかし、これまで好調であった半導体セクターや医療セクターは、今回の大統領選で割を食う形となった事に加えて、ガイダンスの弱さから下落幅が拡大しています。
従って、一見好調に見えている米国株ですが、何を買っても上がると言った状況にはない事を理解しましょう。
今後は、本格的に始まるトランプ政権が何を行っていくのか、或いはどこまでタカ派姿勢を示していくのかで来年以降の相場が大きく変わってきます。
投資家の間でも、トランプ政権への期待からリスク資産への流入が続いており、それまで低下していた米長期金利は再び上昇し4.4%台を超える現状となっています。
これは株式市場にとってネガティブ要因であり、再インフレ懸念と共に注意する必要があります。
加えて、FRB(米連邦準備制度理事会)は、米国経済の底堅さから今後の利下げペースを緩めるのではないかとの憶測も出ています。
米国経済が好調なのであれば利下げする必要は無く、しかし利下げがないとこれまでの上昇基調が崩れる可能性もあるなど、今は投資家にとって難しい相場となりつつあります。
それが分かっているのか、投資家の間では12月に行われるFOMC(米連邦公開市場委員会)で0.25%利下げの確率が約60%まで低下しており、「もしかしたら今年はもう利下げしないのでは?」と危惧する者が増えています。
ただし、総悲観する必要は無く、個別株投資の戦略は変える必要があるものの、メインのインデックスファンドへの投資は変える必要ありません。
これからの投資戦略
一息ついて状況を整理しましょう。
トランプ大統領の誕生で株式市場も一気に上昇しましたが、この所の値運びは完全に一服した感が見られます。
決算シーズンはまだ続いていますが、注目決算は把握しつつも積極的な投資は控える方が良いでしょう。
ただし、売り時という訳でもなく、極端に上昇した一部の銘柄のみ規律をもって利確するなど年末以降の相場に向けての準備期間とするのが良いかもしれません。
長期投資家は、これまで通りコツコツ積立投資を続け、周囲に惑わされる事なく継続しましょう。
あなたの投資目的に合わない情報はしっかりと切り捨て、将来の出口戦略よりまず今の継続に関心を向けましょう。
何度も言う通り、一直線で上昇する相場は有り得ません。
上昇に浮かれている時ほど真剣に相場を向き合う必要がありますし、浮かれている時に強気になっているとその時建てたポジションで大損する可能性も高くなります。
投資はマインドが重要です。
よく分からない情報に踊らされる事なく規律を持って行動しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
今は良くも悪くも一息つく場面です。
今後の投資戦略や資金調達など、今できる事を淡々と行って下さい。