【ディールが本命?】トランプ関税の今後

心得
  • カナダ・メキシコに対する追加関税は猶予
  • 中国への10%の追加関税は発動
  • 市場は混乱から回復

トランプ関税とは?

2025年にトランプ大統領が就任し、様々な大統領令に署名し実行していますが、外国への追加関税もその一つです。

これは、先の大統領選挙の最中に明言されていたもので、2025年2月からカナダ・メキシコに25%の追加関税を、中国には10%の追加関税を課すものです。

理由は色々と語られていますが、トランプ大統領は他国と交渉する際に軍事力を鮮明にするのではなく、米国兵士を一人も失わない軍事兵器を一発も使わない新たな方法を材料にしました。

当然ですが、外交とは他国同士による国益のぶつかり合いなので、何の被害も無い話し合いなどあり得ません。

従って、誰かが外交交渉による不利益を追う事になるため、今回は関税によるインフレ圧力と言う形で不利益が発生するという事です。

ただし、関税を発動する米国のみがその恩恵を受けるという訳ではなく、米国内に流入する商品は価格が上昇するため無傷という訳にはいきません。

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米国内の影響

米国は、2022年からFRB(米連邦準備制度理事会)がデマンドプルインフレを抑制するためFF金利(フェデラルファンズ・レート)を引き上げる利上げ政策を実行しました。

その結果、金利上昇が累積的に効果を発揮し、2024年にはCPI(消費者物価指数)が3%台へ鎮静化しました。

FRBの使命である、雇用の安定化・物価目標2%への安定化はほぼ達成されたことから、2024年9月からいよいよ利下げ政策への政策変更を決定しました。

しかし、今回の様に他国への関税を引き上げるという事は、国内に流通する海外製品の価格上昇要因となるため安易に継続出来なくなりました。

例えば、米国内の新車はメキシコで組み立てられる場合が多いです。

関税による価格上昇となればその前に購入しようと考える人も現れるでしょう。

加えて、海外製品の価格が上昇するため小売業や製造業に対する駆け込み需要が発生します。

駆け込み需要は一時的なGDP(国内総生産)上昇要因となるため、需要な経済指標などの結果に影響を与えます。

しかし、これは景気拡大による需要増加ではないため、駆け込み需要が大きければ大きい程その反動で2月以降の消費落ち込みが顕著に表れます。

米国はインフレが鎮静化したと言っても、まだ賃金インフレなどコストプッシュインフレによるインフレの上昇圧力を排除出来た訳ではありません。

従って、FRBがインフレ再燃を警戒して利下げペースを鈍化する可能性は高く、実際に直近のFOMC(米連邦公開市場委員会)では現状維持が決定されています。

投資家の間でも、3月のFOMCは現状維持の確率が8割を超えており、当分の間利下げはないだろうと言う予測が大半のようです。

つまり、トランプ大統領の追加関税による国内の影響は、インフレ再燃と言う形で最終消費者にとっては価格上昇投資家にとっては利下げ先送りによるネガティブ要因と、あまり歓迎されるものではありません。

従って、トランプ大統領の真意は別の所にあるという事です。

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現在の動きと投資戦略

関税発動が強く意識され一時的な急落はあったものの、その後トランプ大統領からカナダ・メキシコに25%の追加関税発動を30日間猶予するという報道が流れた事で市場は落ち着きを取り戻しました。

その後は決算シーズンという事もあり、決算良好銘柄が株価を押し上げるなど個別株では明暗が分かれるものの、米国株全体では徐々にボラティリティが低下する動きとなっています。

資産形成や投資が目的の投資家は、このような相場の場合は特に冷静になって相場を見守る必要があり、決して狼狽売りなど混乱する様な精神状態になってはいけません。

長期投資家にとっては特に冷静になる必要があり、一時的な株価の上下に一喜一憂する必要はありません

加えて、投機的な行動を真似るなど、あなたの投資目的に合わない投資行動を控えましょう。

投機はギャンブル性が極めて高く、そもそも投資と投機は全く違います

金融教育を受けてこなかった日本人の大半は投資と投機の区別がつかず、ある者は投資をギャンブルと言い、ある者は投機性商品を資産運用だと言う。

素人の戯言と切り捨てれば何てことないエセ知識人で済みますが、素人インフルエンサーなど少なからず影響力のある者が無知を晒して発信するため、教育を受けていない投資初心者ほど鵜呑みにして騙されます。

いくら国の政策とは言え、経済や投資の教育を十分に施してこなかった者達が真実を知るにはあまりにハードルが高く可哀想であるとさえ思えます。

世の中が目まぐるしく変化する今の時代に適応していくには、あなたが日々ホームワークを欠かさず行う事や、金銭を対価に令和の時代特に貴重な情報を買うなどして時代に適応していくしかありません。

今の時代は無知こそ搾取される源泉です。

まとめ

いかがでしたか?

トランプ関税により株式市場は混乱し、少なくない投資初心者がまた損切りし退場していきました。

このようなギクシャクする場面は何度も訪れるため、投資に必要なマインドを早めに獲得しましょう。

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