- 決算はコンセンサス予想を上回る
- 最終利益過去最高更新
- 部門別売上高や成長率がやや嫌気か
第4四半期決算発表
2025年2月26日、エヌビディア(ティッカーシンボル:NVDA)が決算を発表しました。
主な結果は以下の通り。
EPS予想85¢に対し、結果89¢。
売上高予想381億ドルに対し、結果393.3億ドル。
売上高成長率前年同月比+78%。
第1四半期売上高予想420.7億ドルに対し、新ガイダンス421.4~438.6億ドル。(中央値430億ドル)
エヌビディアの決算は、コンセンサス予想を上回った事でクリアしたと言っても良いでしょう。
決算カンファレンスコールでは、ジェンスン・フアンCEOが次世代AI半導体『ブラックウェル』の需要が予想を上回っていると述べていた事やデータセンター部門が売り上げを牽引している事など、AI半導体需要が堅調であるとの詳細が語られた事などがポジティブ要因となりました。
懸念されていた生成AI向け半導体の需要も引き続き好調だったことも投資家に好感されています。
一時期持て囃されたDeepSeekのニュースも、全容が明らかにされると共に市場は関心を失い元の平穏に戻りました。
安価な開発で従来のAI技術が維持できるはずは無いと広く世間にも認識された事や、AI投資にはエヌビディアの半導体が必要であるとの企業戦略は変わっていないなど、エヌビディアの業績に有利な材料となったようです。
一方で、米中間の対立や関税を背景とした輸出規制など、今後の利益率に対する懸念が指摘され短期的ではあれど警戒する必要があるかもしれません。
世界経済の不確実性は、特にインフレや金利の影響が企業の設備投資を抑制することから、データセンター需要に影響が出る懸念があります。
従って、米中間の対立や関税姿勢などは、エヌビディアの業績には潜在的なリスクがあることも考慮すべきです。
決算発表後の投資戦略
決算発表後、現在のエヌビディアの株価は時間外取引でマイナスとなっています。
今の米国株の動きを見ていると、ほとんど全ての材料が多くの投資家にとってネガティブと捉えられ、まるで総悲観の様な動きを見せています。
これまで米国株を牽引してきたハイテク株は、直近であぶくの様に軽やかな値運びが消え、一転して連日急落しています。
ロシアによるウクライナ侵攻の終結期待や、予算の大幅な削減、トランプ大統領の他国への関税圧力など株式市場にとってどれもネガティブ要因となる情報を元に、経済指標や決算内容なども悪影響を強く意識する結果で主要指数も下落基調が止まりません。
加えて、米国経済の先行き不透明感からドルの資金需要が減りドル安基調を加速させています。
これは、日本の投資家にとって為替差損となり、直近の株価下落と共に投資資産を大きく減らす要因となってます。
新NISA(少額投資非課税)を利用して積立投資を始めた投資初心者にとって直近の下落は厳しく、去年と同じように早々に損切りして退場する初心者が少なくありません。
長期投資家は、本来直近の株価に一喜一憂してはならないはずなのに、毎年このような事が起こるのは明らかにホームワークが足りていない証拠です。
資産形成や投資は、一度設定して終わりという訳ではなく、目先の株価は放置しながらも日々のホームワークを続ける事が継続するマインド向上につながるのです。
今回の急落の原因や大局的な視点など、今後数十年に渡って継続していくには何が必要なのかを自分自身で見つけるのが大事なのであって、安易に答えを求めたところで真に理解できるはずがありません。
それでは今回の様な急落で継続などできません。
あなたの投資目的に合わせて正しい情報を得るようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
エヌビディアが決算クリアした事でひとまずAIバブル崩壊の危機は和らいだかと思います。
しかし、短期では株価の下落基調が変わった訳ではありませんので、引き続き警戒する必要があります。
この下落も永遠に続く訳ではありませんので、投資家ごとの目的に合った行動をしましょう。