投資は長く続けるほど有利と聞いたことはありませんか?
しかし、現実には多くの人が数年で投資信託を手放してしまうのが日本の現状です。
実際、日本人の投資信託の平均保有年数はわずか2.7年。
これは米国の半分以下で、短期的な売買に走る人が多い証拠です。
その結果、損して終わる投資家が後を絶ちません。
では、なぜ長期投資がそれほど大事なのか?
そして、どんな根拠やデータが長期投資の重要性を裏付けているのか?
この記事では、初心者が最初に知っておくべき長期投資の本当の意味を、歴史的なデータを交えて徹底解説します。
この内容を読めば、投資で成功する人と失敗する人の分かれ道がはっきり見えてきます。
時間こそ、あなたの最大の味方です。
なぜ日本人は投資信託をすぐに手放してしまうのか?
日本人が投資信託をすぐに手放してしまう背景には、いくつかの大きな要因があります。
第一に、投資=短期間で儲けるものという誤解が根強く残っており、少しでも評価損が出ると不安に駆られて売却してしまう傾向があります。
特に初心者ほど、相場の下落に耐えきれずに今のうちに損切りしようと判断しがちです。
近年でも、植田ショック・トランプショックなど短期の急落の度に多くの損切り民が生まれ、投資の世界から退場していきました。
第二に、金融機関による回転売買も一因です。
窓口販売員等の成績や金融機関の手数料を得るために、定期的に他の商品への乗り換えを勧められ、長期保有が難しくなってしまいます。
この原因は、投資家自身が自分の判断でしていない事が挙げられます。
投資の内容をよく理解しないまま、言われるがままの売買を繰り返すのです。
確かに、専門性の高い販売員はごく稀に存在します。
しかし、金融機関の販売員のほとんどは素人に毛が生えた程度で、売り手も買い手も本質を理解している訳ではありません。
また、日本人の金融リテラシーの低さも問題です。
複利の力や長期分散投資の基本を知らないまま投資を始めることで、短期的な値動きに振り回されてしまうのです。
日本の教育は、教科書に書いてあることを効率的に覚える事で評価されます。
つまり、教科書に書いていない事や教科書に嘘が書いてあった場合は、いくら成績が良く高学歴でも何も知らない子供と大差ありません。
そんな無知な素人インフルエンサーが偽情報を撒き散らし、またそれを鵜呑みにする人が騙されるという循環で、今の日本ではリテラシーの向上が期待できません。
このような要因が重なり、平均保有年数はわずか2〜3年と非常に短くなっているのが現状です。
長期投資が最も報われるという動かせない真実
長期投資こそが最も報われる、これは市場の歴史が証明している動かせない真実です。
ITバブル崩壊・リーマンショック・コロナショックと世界は何度も暴落を経験してきました。
しかし、米国S&P500の過去データを見ると、1年間の運用成績はプラスとマイナスが交錯しますが、15年以上の保有期間ではマイナスになる確率はほぼゼロです。
つまり、どんなに短期的に下落しても、長期で持ち続ければ回復どころか大きな利益を得られる可能性が高いのです。
これは時間がリスクを減らすという、統計に裏打ちされた事実です。
また、長く保有するほど複利効果が働き、利益が利益を生む好循環が加速します。
投資の神様と言われる世界の著名投資家ウォーレン・バフェットも、資産の9割を50代以降の長期運用で築きました。
市場には短期的な波が必ずありますが、最終的にリターンを得るのは焦らず続けた人なのです。
従って、長期投資こそが最強の投資戦略なのです。
投資初心者が陥りやすい短期売買の3大ミス
投資初心者が短期売買に挑戦する際、特に注意すべき3つのミスがあります。
第一のミスは感情に流される売買です。
株価の上げ下げに一喜一憂し、冷静さを欠いた売買は損失の原因になります。
市場に大きな材料が流れると、それを好機に素人インフルエンサー等が一斉にある事ない事掻き立てます。
投資初心者は、有名なインフルエンサーと言われている内容程鵜呑みにしやすいため、真実よりも容易に誘導されてしまいます。
その結果、大きく感情を揺さぶられ冷静な判断が出来なくなります。
第二のミスは根拠のない予想に頼ることです。
ネットの噂や直感だけで銘柄を選ぶと、相場の変動に対応できず失敗しやすくなります。
専門性の無い発信者からの情報は信憑性がほとんどありません。
しかし、発信者からしてみれば真偽などどうでもよく、再生数さえ稼げれば良いだけの煽り発信がほとんどです。
ただ、それを鵜呑みにして騙される初心者がいるから無くなる事はありません。
第三のミスは目先の利回りにこだわることです。
目先の利回りにこだわりすぎると、本来の資産形成の目的を見失ってしまうことがあります。
例えば、毎月分配型の投資信託や高配当銘柄に安易に飛びついた結果、分配金の原資が元本払戻金だったり、株価の下落でトータルリターンがマイナスになるケースも少なくありません。
特に分配金に惑わされると、長期的な資産の成長よりも短期的な収入に目が向き、結果として資産を減らしてしまうリスクがあります。
利回りだけでなく、投資先の中身や成長性、リスクとのバランスを考慮することが大切です。
売らずに持ち続けるだけが最強戦略
資産形成で成功するための最強戦略は、売らずに持ち続けることです。
投資初心者は、まず手数料等のコストが低いインデックスファンドを選んで始める事が大事です。
投資信託のファンドは無数に存在しますが、正しい取捨選択をしていけば精々3~5つぐらいしか残りません。
最初の判断さえ間違えなければ、後はコツコツ積み立てて持ち続けるだけでよいのです。
短期的な値動きに一喜一憂し、売買を繰り返すことで得られる利益は一時的なものであり、タイミングを誤れば大きな損失にもつながります。
一方で、優良な資産を長期にわたって保有し続けることで、複利の効果や成長の恩恵を最大限に享受できます。
実際に投資で成功している多くの人々の共通点は、何もしなかったことです。
焦って動くのではなく、じっと持ち続けた結果資産が育ったのです。
市場には常に短期的な誘惑や不安がありますが、それに流されず自分の方針を貫くことが重要です。
資産形成の本質は、頻繁に動かすことではなく、信じて持ち続けることにあります。
変化に翻弄されず動かないことこそが、長期的に見て最も堅実で効果的な投資法なのです。
まとめ
いかがでしたか?
新NISA(少額投資非課税制度)で注目を集める資産形成ですが、このような売り手にとって不都合な情報は滅多に出回る事がありません。
投資の本質を理解するためにも、日々のホームワークは欠かさず行いましょう。
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