【10月27日〜31日】S&P500が史上最高値更新!Amazon好決算と利下げ観測で連続上昇

心得
  • 3日(月)米10月ISM製造業景況感指数発表
  • 7日(金)米10月雇用統計発表
  • 注目企業決算がぞくぞく発表

これまでの動き

先週の米国株は、テクノロジー株やAI関連の高成長を背景としながら政策期待も手伝って再び上値を試す展開となりましたが、その動きには明確な数字と背景が存在します。

まず週初には、米中貿易交渉の再びの進展観測および期待インフレの鈍化を受けて、米国株主要指数がいずれも史上最高値を更新する動きを見せました。

さらにこの週、オンライン小売り・クラウド大手Amazon(ティッカーシンボル:AMZN) の好決算・強気ガイダンスを契機に株価が上昇し、S&P500が10月月間で約+2.6%の上昇となって月初からプラスを記録しました。

また、AI半導体で先頭を走るNvidiaが時価総額5兆ドルを突破するというニュースも市場のセンチメントを大きく押し上げました。

一方週中には、FRBが12月の利下げは決まったことではないといった慎重な姿勢を示したことで一時的な調整圧力も出ており、株価は10月30日にやや上げ幅を縮める展開も見られました。

結果として、10月31日時点でS&P500は月ベースで上昇・年初来でもプラスを維持し、テック中心の強さと政策期待が合致した週となったと言えます。

投資家としては、このように好決算+投資マインド(特にAI)+金融政策のセンチメントが同時に立ち上がった時こそ上昇の勢いが強まるという構図を改めて確認する週となったと言えるでしょう。

もちろん、今回の上昇が永続的とは言えず、利下げ期待の過熱やAI投資のバブル懸念など、裾野にはリスクも存在する点には注意が必要です。

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これからの投資戦略

今週の米国株は、決算ラッシュ経済指標の不透明性という二大テーマが同時進行し、投資家にとって来週こそ分岐点となる可能性が高まっています。

まず決算面では、Palantir TechnologiesMcDonald’s CorporationRobinhood Marketsといった注目企業が控えており、PalantirについてはAIプラットフォーム需要を背景に1株当たり約0.17ドル・売上10.9億ドル程度の試算が出ています。

McDonald’sは既存店売上伸び悩みが指摘されており、売上約70.9億ドル・EPS3.33ドル程度のコンセンサスがあるものの、平均単価低下懸念もあります。

Robinhoodは前年比+90.8%の売上約12.2億ドル・EPS0.54ドルと強い伸びが見込まれています。

決算の質およびガイダンスが次の相場の方向を占う鍵となり、良ければテック・成長株中心の再上昇、悪ければ利益確定・調整入りとなる可能性があります。

加えて、経済指標面でも注目です。

現在、米政府機関の閉鎖が継続中であり、公式の雇用統計や消費指標の発表が遅れる懸念があります。

そのため、代替指標として ADP Research Institute発表の民間部門雇用者数(10月分)が5日に、また University of Michiganの消費者信頼感指数(11月速報値)が7日にそれぞれ予定されています。

市場では、10月の雇用と景況感が下振れする可能性に警戒しており、たとえばADPで雇用の減少が出れば、利下げ観測後退→株価調整という流れも想定されます。

これら指標は数字を伴った現状確認の意味を持ち、特に雇用・消費という2大ドライバーが弱まれば、11月相場の勢いに陰りが出る可能性があります。

今週の見通しとしては、まず決算+代替経済指標がセットでリスクオン・オフどちらの流れにも転びうる構図です。

テック株・成長株が好決算を示せば、先月10月の上昇に続いて11月も強いスタートを切る可能性があります。

反対に、決算が期待を下回ったり景況感指標が弱ければ、利下げ期待後退+景気減速懸念から調整ムードに向かうことも考えられます。

さらに、政府機関閉鎖というマクロ上のノイズも、指標発表の遅れ・信頼性低下という形でマーケット心理に冷や水を浴びせる可能性があります。

実践的には、ポートフォリオ構成としてテック・成長株を決算後まで押さえておき、指標発表後に反応を見てリバランス検討、決算直前にはボラティリティが高くなるため方向を見極めてからの動きが有効でしょう。

さらに、11月序盤という通過点であることを踏まえ、押し目買いのチャンスと捉える視点も持ちたいところで、10月の上昇を背景に、勢いが継続すれば買い向かう余地もあります。

結論として、11月3日~7日の週は、米国株投資家にとって次の段階を占う非常に重要な時間帯です。

決算という企業実力の試金石と、雇用・消費という景気の根幹を示す指標という2軸が同時進行することで、上昇基調の継続か、あるいは押し目・調整入りかの分岐が明確になるでしょう。

上昇基調ながらも過度な楽観視は止め、リスク許容度を超えた安易な投資は止めましょう。

まとめ

いかがでしたか?

市場への不安が根強いながらも上昇基調は継続しており、この流れで年末まで行くのではないかと考える投資家も出てきています。

しかし、目先の割高感やリスクを考えると、もう一段の調整が来てもおかしくはありません。

全降りする必要はありませんが、気を引き締めて11月も相場と向き合いましょう。

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