お金が増えても幸せになれない投資家の共通点

心得

「お金は増えているはずなのに、なぜか満たされない…」

そんな声を、投資歴の長い読者からよく聞きます。

実はこれ、あなたの努力不足ではありません。

心理学・脳科学の研究では、資産の増加=幸福の増加が必ずしも成立しないことが明らかになっています。

むしろ、資産が増えるほど、もっと、足りないと感じてしまう幸福の罠に陥る投資家も少なくありません。

本記事では、お金が増えても幸せになれない投資家に共通する5つの特徴を、心理学・行動経済学の視点からわかりやすく解説します。

「将来の不安をなくすために投資しているはずなのに、逆に苦しくなっている…」

そんな状況から抜け出し、お金と心が両方満たされる資産形成のやり方をお伝えします。

お金=幸福は必ずしも成立しない

多くの人はお金が増えれば自然と幸せになれると考えがちですが、心理学や行動経済学の研究では、資産の増加と幸福度の増加は必ずしも比例しないことが証明されています。

確かに、収入や資産が一定の水準に達するまでは、生活の安定や自由度が増すため幸福度も向上します。

しかし、あるラインを超えると幸福度は頭打ちになり、それ以上お金が増えても満足度はほとんど変わらなくなるのです。

なぜそのようなことが起きるのでしょうか。

最大の理由は、人間が持つヘドニック・トレッドミル(快楽適応)という心理傾向です。

人は新しい環境や収入にすぐ慣れてしまい、手に入れた時の嬉しさは短期間で薄れてしまいます。

100万円の貯金ができた時は感動しても、慣れてしまうと次は200万円、500万円、1000万円と上を求めてしまう。

これが、資産が増えているのに幸福感が増えない理由です。

さらに、SNSの普及により他人と比較しやすくなったことも幸福度を下げています。

自分より資産の多い投資家の投稿を見れば、たとえ資産が増えていても自分はまだ足りないと感じてしまう。

比較は幸福度研究でも最も幸福を下げる要因と言われており、資産形成と相性が悪いのです。

また、お金を増やす行為が目的ではなく手段であることを忘れてしまうことも問題です。

本来の目的は、将来の安心、自由な時間、心の余裕など人生の質を高めることのはず。

しかし投資が進むほど、お金そのものを追いかけるゲームになってしまい、いくらあっても満足できない状態に陥ります。

つまり、結論は明確です。

お金は幸福の土台にはなるが、幸福そのものにはならない。

幸福の本質は、お金の量ではなく、人生のどこにお金を使い、どんな価値を感じ、どんな時間を過ごすかという心の充実にあります。

資産の増加だけに頼らず、幸福の要素を意識して資産形成を行うことが、真の豊かさにつながるのです。

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幸せになれない投資家の共通点 5選

常にもっと欲しいと感じてしまう

お金が増えていくほど幸福度が上がると思われがちですが、人間には慣れるという性質があります。

投資で100万円増えて嬉しくても、しばらくすると当たり前になり、次は300万円、500万円…と上を目指してしまう。

この幸福が一時的で慣れてしまう現象をヘドニック・トレッドミルと呼びます。

この状態になると、資産が増えても、満足する、ゆとりを感じるといった幸福感にはつながりません。

他人と比較するクセがある(SNS比較の罠)

SNSの普及により、他人の資産公開や投資成績を見る機会が増えました。

しかし、幸福度研究では比較ほど幸福度を奪うものはないと指摘されています。

たとえ資産が順調に増えていても、SNSで資産1億達成!の投稿を見るだけで、自分が劣っているように感じてしまう。

比較の矛先を外に向けている限り、永遠に満たされない投資家から抜け出せません。

投資の目的がお金を増やすことにすり替わっている

本来の目的は、将来の不安を減らす、家族を守る、自由な時間を手に入れるなどのはず。

しかし、投資を続けるうちに、いつの間にか目的が資産額そのものに変わってしまう人がいます。

目的と手段が逆転すると、投資はただの疲れるゲームになり幸福感はむしろ下がっていきます。

不安や恐怖で投資している(メンタル依存投資)

・下落が怖い
・お金が減ることに過剰に敏感
・損失を考えると眠れない

というように、不安を原動力にして投資していると、心は常に緊張状態になります。

行動経済学では、損失の痛みは利益の2倍以上強く感じるとされ、このメンタル状態は幸福度を下げ続ける最大の要因の一つです。

将来のために今を犠牲にしすぎている

投資に真面目すぎる人ほど

・趣味にお金を使えない
・旅行や体験を我慢する
・家族との時間より投資を優先する

といった傾向が強くなります。

しかし、幸福度の研究では、未来だけのために今を犠牲にすると幸福感は下がることがわかっています。

お金は未来の安心だけでなく、現在の幸せにも使うことで初めて価値が生まれます。

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幸せになる投資家がやっていること

お金を増やす目的をいつでも言語化できる

幸せな投資家は、なぜお金を増やしたいのか?を明確にしています。

・老後の安心
・家族に余裕ある選択肢を与えたい
・働く時間を減らして自由を増やしたい

この目的の可視化があることで、資産額の増減に一喜一憂しにくくなり、投資の軸がブレません。

心理学でも、目的の明確化は幸福度を上げる最も強力な要因の一つとされています。

比較をやめ指標は過去の自分だけにする

幸福度の高い投資家は、他人の資産額や成果を気にしません。

比較するのは過去の自分だけです。

SNSに左右されず、長期でじっくり自分のペースを守れる人は、投資でも人生でもブレが少なく幸福度が高いという研究結果があります。

リスク許容度を守り心が安定するポートフォリオで運用する

幸せな投資家は、心が安定する運用を最優先します。

FIREを急がない、過度なリスクを取らない、毎月の値動きでメンタルを揺らさない。

インデックス中心の長期投資を選ぶ人が多く、市場を見る頻度が少ないほど幸福度が高いという行動経済学の知見とも一致しています。

お金を経験を購入するために使う

幸せな投資家は、増えた資産を体験や時間に変換します。

心理学の研究では、物よりも体験の方が幸福度が4倍長持ちすることが分かっています。

・旅行
・家族との思い出
・新しい学び

これらに積極的に投資することで、人生そのものの満足度が高まっていきます。

未来のためと同じくらい今の幸福も大事にする

幸せな投資家は未来だけに全振りしません

将来のために投資しつつ

・健康
・休息
・趣味
・家族との時間

にもお金と労力を使います。

未来のために今を犠牲にしすぎると、人生の幸福度は大きく下がるからです。

未来も今も豊かにするバランス感覚こそが、幸せな投資家の最大の特徴と言えます。

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まとめ

いかがでしたか?

投資をして資産が増えることは、人生の土台を強くし、安心をもたらす大切な行動です。

しかし、お金が増えれば自動的に幸せになれるわけではないことは、多くの研究が示しています。

お金は幸福の手段であり、目的ではありません。

財産が増えるよりも、どう生きたいか、何を大切にしたいかという価値観が、あなたの幸福を決めます。

投資は人生を豊かにする強力なツールです。

しかしその本質は、お金ではなくあなた自身の満たされ方にあります。

この視点を持てるかどうかが、長期的な資産形成と幸福の両方を手に入れられるかを左右します。

あなたの投資が、お金と心の両面を満たす旅になりますように。

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