- 6日(金)米1月小売売上高発表
- 6日(金)米2月雇用統計発表
- イランへ軍事攻撃の余波
これまでの動き
先週の米国株は、週前半の自律反発と週後半の調整が交錯する展開となり、主要3指数はいずれも週間ベースで下落して終了しました。
その値動きの中身を見ると、投資家心理の揺れがはっきりと表れていました。
まず大型株の代表指数であるS&P 500やNYダウは、週初は通商政策や金利見通しへの警戒感から売りが優勢となりましたが、週半ばは持ち直し短期的な押し目買いが優勢となりました。
しかし、週後半は再び売られ、週間では約0.5%前後の下落となり、上値の重さが意識される形となりました。
一方、ハイテク株比率の高いNasdaqは値動きがより大きく、23日に約−1.1%と下落した後、25日には反発しましたが、週後半に失速し週間では約1%のマイナスとなりました。
背景には、AI関連銘柄への期待と警戒が交互に強まったこと、インフレ指標や金融政策に対する不透明感が再燃したこと、そして利益確定売りが週末に集中したことが挙げられます。
セクター別では情報技術が週半ばに指数を押し上げた一方、金融や景気敏感株は方向感に欠ける動きとなり、市場全体としては強気と慎重姿勢が拮抗する状態でした。
総じてこの週の米国株は、短期的な反発力は確認できたものの持続力に欠け、最終的にはややリスクオフ寄りで終えた1週間だったといえます。
これからの投資戦略
引き続き我慢の週となるでしょう。
今週の米国株は、労働市場や製造業関連のデータ発表が集中しており、FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策や労働市場の強さ・弱さを示す指標が相場心理に大きく影響する週になると予想されています。
まず週初には、米国2月のISM製造業景況指数や製造業PMI(購買担当者指数)の改定値が発表される予定で、先行きの景況感を把握するうえで重要なデータとして注目されます。
1月のISM製造業指数は前月比で改善が見られましたが、2月はやや低下する可能性があり、製造業の勢いが失速していないかどうかが焦点となります。
一般的に、PMIが50を上回ると景況改善、下回ると悪化と見られ、市場ではこの水準推移が投資心理に影響するため、ドルや株式、債券に対して敏感に反応すると予想されます。
同じく3日には、米国1月の完全失業率や有効求人倍率などの労働市場関連統計が発表され、これも雇用の強さを測る重要なデータになります。
雇用統計は通常、米国の消費動向や支出力を左右し、その結果としてFRBの政策判断(利下げ観測や利上げ観測)にも影響しやすい指標です。
週後半には、2月の米雇用統計(非農業部門雇用者数)と小売売上高の結果が一括して発表されるため、週を通じて最も注目されるイベントとなります。
市場予想では、非農業部門雇用者数が前月比で前回より減速する可能性が示唆されており、失業率や平均時給の動向と併せて、米国の労働市場の底堅さやインフレ圧力の強さが読み取れる重要な判断材料となります。
そして、この週は地政学リスクが特に高い局面でもあります。
直近で、米国とイスラエルによる軍事作戦がイラン本土に対して実施され、その結果としてイラン最高指導者が死亡するなど地域の緊張が一段と高まっていることが報じられています。
この一連の軍事行動は、すでに原油価格の大幅上昇(主要原油指標で10%前後の上昇)や海上輸送の混乱を引き起こしており、世界的なエネルギー価格や金融市場のボラティリティ拡大につながっています。
こうしたリスクオフのムードが強まると、投資家は株式よりも安全資産へのシフトを進めるため、株価の下押し圧力が高まる可能性があります。
具体的には、原油価格が1バレル80ドル台に乗せるなど上昇傾向が強まっており、これはインフレ懸念を刺激する要因としても働いています。
また、地域の空港閉鎖や海上輸送ルートの混乱は物流コストの増加につながり、インフレ圧力をさらに強めるリスクが潜んでいます。
このような状況下では、 投資家の間でリスクオフムードが強まりやすく、株式市場から資金が債券や金などの安全資産へ移動する動きが起こり得ます。
こうした地政学的リスクは、今週の経済指標発表に加えて、投資家心理や市場の流動性にも大きな影響を与える点に注意が必要です。
投資家は、これらのデータとリスクイベントを総合的に見極めることが重要になります。
まとめ
いかがでしたか?
アンソロピックでSaaS企業の下落が止まらない中、決算無視の叩き売りで市場は一気にリスクオフムードとなっています。
しかし、新NISAを使った積立投資など長期投資家は、この状況においてもコツコツと継続する必要があります。
イランへの攻撃が長期化するのか、AI過剰投資への懸念は晴れるのか、まだまだ予断は許しませんが焦らず行動しましょう。
