- 11日(水)米2月CPI発表
- 13日(金)米1月PCEデフレーター発表
- イラン攻撃の長期化懸念
これまでの動き
先週の米国株は、投資家心理の悪化とリスクオフの流れが鮮明になった1週間となりました。
週初は、中東情勢の緊迫化と原油価格の上昇懸念を背景に市場が不安定な動きとなりましたが、S&P500は前日比でわずかに上昇と堅調維持の動きが見られた一方、ディフェンシブセクターの買いが相対的に強まる展開になりました。
株価の戻しは限定的で、エネルギー株の上昇や防衛関連の買いが支えになりましたが、投資家はやや慎重な姿勢で取引を終えています。
翌日は、米国とイスラエルによるイランへの軍事行動を巡る地政学リスクが再び市場心理を冷やし、主要3指数は軒並み下落しました。
週前半の段階で全体が軟調基調に傾いたことが確認され、投資家は安全資産へのシフトやリスク管理を強めました。
特に中小型株を追うラッセル2000が下落幅を拡大し、弱い景気センチメントが全体に波及しました。
週中は、原油価格の急上昇が重石となり、株式市場全般のリスク選好が減退しています。
特に5日は、原油価格が急騰して燃料コストやインフレリスクが再び意識される中、ダウ平均が大きく下落し、痛みを伴う下落となりました。
投資家の間では、こうしたボラティリティの高まりが金融政策への影響や企業収益への不透明感を強める要因になっています。
そして週末は、より顕著にリスク回避姿勢が強まりました。
雇用統計の結果は以下の通り。
- 非農業部門雇用者数前月比予想6.0万人に対し、結果-9.2万人
- 失業率予想4.3%に対し、結果4.4%
- 平均時給+15¢
非農業部門雇用者数が予想に反して減少し、雇用の伸びが鈍化したことが市場に衝撃を与えました。
特に、ヘルスケアセクターでストライキ等の影響で大幅に雇用が失われており、他セクターの落ち込みと合わせて予想を大きく下回りました。
このデータは労働市場の弱さを示すものであり、非農業部門雇用者数の減少は経済の減速懸念を強める結果となり、スタグフレーション懸念から株式市場に下押し圧力を与えました。
この日の終値ベースでは、主要指数がいずれも大きく値を崩しました。
週次ベースでも、ダウ平均は最大で3%近い下落、S&P500は約2%、ナスダックも1%超の下落幅となり、週全体で主要指数が売り優勢となったことを示しています。
これからの投資戦略
我慢の週が続きそうです。
今週の米国株は、マーケットがFRBの金融政策観測の変化や企業業績、消費者心理の強弱に敏感に反応する可能性が高まっています。
10日には、米国の住宅関連データに加え、貿易収支や企業決算が控え、特にテクノロジーやIT企業の決算発表がナスダック指数のリスク許容度に影響する可能性が高いです。
市場予想では住宅販売件数は前年比で弱い水準が示唆されており、景気の減速懸念につながる可能性がありますが、これによってFRBが金利据え置きの姿勢を再確認する材料とも受け取られる可能性が出てきます。
続いて11日は、今週最大の注目イベントであるCPI(消費者物価指数)の発表が予定され、CPIの前年比やコアCPIの動向がFRBの物価認識に直結します。
このCPIは、原油やエネルギー価格の上昇を受けて市場ではやや高めの数字となる可能性も指摘されているため、予想を上回るようなインフレ加速となれば株式市場は利上げ警戒が強まるリスクオフの展開を見せる可能性が高いです。
また CPI発表当日は消費者支出や企業の価格設定意欲といった部分が浮き彫りになり、異常な値動きが起きる可能性もあります。
さらに、新規失業保険申請件数が発表され、週次の雇用動向として労働市場の強さを測る先行指標となります。
予想より高い失業保険申請件数が出れば景気減速の懸念が強まり、株式市場には下押し圧力がかかる可能性があります。
そして週末には、PCE(個人消費支出)価格指数や第4四半期のGDP(改定値)が公表される予定 です。
PCEはFRBが最も重視する物価指標であり、前年同月比でPCEデフレーターが2.9%前後、コアPCEが3.0%前後と予想されているため、インフレがFRBの目標値(2%)を大きく上回っているデータが示されれば、利下げ観測は後退し高金利継続シナリオが意識される可能性があり、株式市場は調整圧力にさらされやすくなります。
総じて今週は、インフレデータ、物価指数、GDP、雇用統計といった複数の重要指標の発表が集中し、FRBの金融政策観測や株式市場の方向性を左右する可能性が高い週となっています。
インフレが予想を上回れば株価には下押し圧力がかかりやすく、逆に予想を下回るような落ち着いたデータが出ればリスク資産にとって買い戻しの好機となる可能性もあります。
つまり、今週の米国株市場はインフレと景気の強弱を巡る期待と不安が交錯する重要な局面であり、投資家はこれらの経済指標の結果に敏感に反応する展開が予想されます。
長期投資家においても、年初から不安定な相場が続いており、毎年のように新NISAを始める投資初心者を振るい落としに来る相場となっています。
積立投資は何十年後と言う長期視点を持つ必要があり、小手先のテクニックより継続するマインドの方が重要なため、判断を誤らない様にしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
米国によるイラン攻撃で、地政学リスクや原油高など世界的に株安方向へ向かっています。
しかし、あなたの投資目的が長期投資であれば、直近のニュースで一喜一憂せずコツコツ継続するマインドを強く持ちましょう。
