【7月20日~24日】米国株の下落要因と今後の投資戦略

心得
  • 29日(水)米7月FOMC後の会見
  • 30日(木)米第2四半期実質GDP発表
  • マグニフィセントセブン銘柄決算発表

これまでの動き

先週の米国株は、これまで相場を力強くけん引してきたAI関連株への利益確定売りや、中東情勢の緊迫化による原油高、さらにはインフレ再燃への警戒感が重なり、主要株価指数がそろって軟調な展開となりました。

週間ベースでは、S&P500指数が約0.6%下落、NASDAQ総合指数が約2.1%下落、NYダウ平均株価が約0.4%下落し、特にハイテク企業の比率が高いNASDAQの下落が目立つ結果となっています。

一方で、すべての銘柄が売られたわけではなく、エネルギー関連企業は原油高を追い風に堅調な値動きを見せるなど、セクターごとの差が鮮明になった1週間でもありました。

今回の下落要因として最も注目されたのは、AI関連企業への過熱した期待がいったん落ち着いたことです。

2026年前半まで生成AIや半導体関連企業には世界中から資金が流入し、多くの企業が過去最高値圏まで買われました。

しかし株価が急上昇した反動もあり、現在の株価は将来の成長をすでに織り込み過ぎているのではないか、AIへの巨額投資が実際の利益につながるまでには時間がかかるのではないかといった慎重な見方が広がり、投資家による利益確定売りが増加しました。

また、中東情勢の悪化によって世界の原油供給への不安が高まり、原油価格が高水準で推移したことも市場心理を冷やしました。

原油価格の上昇は企業の物流コストや製造コストを押し上げるだけでなく、ガソリン価格や電気料金など家計への負担も増やすため、消費の減速や企業利益の圧迫につながる可能性があります。

その結果、市場ではインフレ率が再び上昇すればFRB(米連邦準備制度理事会)が利下げを急がないのではないかという見方が強まり、長期金利への警戒感も高まりました。

一般的に金利が上昇すると、将来の利益成長を期待して買われるグロース株は割高感が意識されやすく、AI関連企業やハイテク株が多いNASDAQには逆風となります。

一方で、エネルギー企業は原油価格の上昇によって収益改善への期待が高まり、週間ベースでエネルギーセクターは市場全体を上回るパフォーマンスを示しました。

このように先週の米国株は、一見すると全面安のように見えますが、実際には資金が市場から完全に流出したというよりも、AI関連株からエネルギー株や景気変動の影響を受けにくい業種へ資金が移動したセクターローテーションの色合いが強かったと考えられます。

長期投資家にとって今回の下落は企業業績の急激な悪化による暴落ではなく、株価上昇が続いた後の健全な調整局面と見る専門家も少なくありません。

実際、米国企業全体の利益見通しは依然として底堅く、雇用環境や個人消費も極端に悪化している状況ではありません。

そのため、NISAやiDeCoなどを利用して積立投資を続けている投資家は、短期的な値動きだけで投資方針を変えるのではなく、分散投資を維持しながら冷静に市場を見守ることが重要です。

今後はFRBの金融政策やインフレ指標、主要企業の決算発表、中東情勢の変化、そして原油高がどこまで続くかが市場の方向性を左右する重要なポイントとなるでしょう。

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これからの投資戦略

セクターローテーションを意識しましょう

今週の米国株は、年後半の相場を占ううえで極めて重要な1週間になると予想されています。

今週は、FRBが金融政策を決定するFOMC4~6月期GDP速報値、FRBが最も重視するインフレ指標であるPCE物価指数、さらにApple、Microsoft、Meta、Amazonなど世界を代表する巨大IT企業の決算発表が集中しており、市場ではこれらの結果次第で米国株主要指数が大きく動く可能性があるとみられています。

まず最大の注目材料は7月28日から29日に開催されるFOMCです。

市場では政策金利は現行水準で据え置かれるとの見方が優勢となっていますが、投資家が本当に注目しているのは利上げや利下げそのものではなく、FRBの今後の金融政策に対する姿勢です。

中東情勢の緊迫化による原油価格の上昇や、依然として目標を上回るインフレ率を背景に、市場ではFRBが高金利政策を想定以上に長く維持する可能性があるとの見方も残っています。

そのため、パウエルFRB議長の記者会見でインフレへの警戒姿勢が強く示されれば、長期金利が上昇し、金利に敏感なハイテク株を中心に売りが強まる可能性があります。

一方で、インフレ鈍化への自信を示す内容となれば、年後半の金融緩和期待が高まり、NASDAQを中心に買い戻しが進む展開も考えられます。

続いて、30日に発表される2026年4~6月期GDP速報値も重要です。

市場予想では前期比年率プラス2.1%前後の経済成長が見込まれており、この予想を上回れば米国経済の底堅さが改めて確認され、景気敏感株や金融株には追い風となる可能性があります。

しかし、GDPが市場予想を大きく下回る場合には景気減速への懸念が強まり、株式市場全体に利益確定売りが広がる可能性も否定できません。

同じく30日に発表されるPCE物価指数は、FRBが金融政策を決定する際に最も重視しているインフレ指標であり、市場では前年比プラス3.7%程度になるとの予想がコンセンサスとなっています。

予想を上回る結果となれば、インフレが依然として高止まりしているとの見方から利下げ期待が後退し、株式市場にはマイナス材料となる可能性があります。

一方で、予想を下回ればインフレ鈍化が確認され、金利低下とともにハイテク株への資金流入が期待されます。

また、今週は企業決算も相場を左右する重要な材料です。

Apple、Microsoft、Meta、Amazonなど時価総額の大きい企業が決算を発表する予定であり、特にAI関連投資の規模や今後の利益見通し、クラウド事業や広告事業の成長率などが市場の焦点になるとみられています。

2026年前半まで株価上昇を支えてきたAIブームが継続するかどうかは、各社が設備投資を拡大しながらも利益率を維持できるかにかかっており、市場予想を上回る決算となればNASDAQ全体を押し上げる可能性があります。

一方で、AI過剰投資が強く意識されたり、2026年後半の業績見通しが慎重な内容となった場合には、AI関連株を中心に売り圧力が強まることも考えられます。

このように今週の米国株市場は、金融政策、景気動向、インフレ、企業業績という株価を動かす四つの重要な要素が短期間に集中するため、値動きが通常以上に大きくなる可能性があります。

市場予想では米国経済そのものは依然として底堅いとの見方が優勢ですが、実際の経済指標や企業決算が市場予想を上回るか下回るかによって、S&P500やNASDAQが再び最高値を更新する展開になるのか、それとも調整局面が続くのかが決まる重要な1週間になると考えられます。

半導体セクターの急落で狼狽せず、長期投資家も含めて大局的に判断する必要がありそうです。

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まとめ

いかがでしたか?

これまで米国株を牽引してきた半導体セクターにこれまでのような力はなく、巨大な売り圧力の前に株価は乱高下しています。

これまで買い上がった初期の勢力は既に脱出しており、残された個人投資家等が損切りできないまま傷口を広げている状態です。

しかし、セクター自体の業績は悪くないため、急騰による反動を乗り越えれば一部の銘柄以外はまた上昇する可能性があります。

総悲観にならず冷静に判断しましょう。

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