【9月初週】米国株にまさかの急落!良い雇用統計がなぜ株安を招いたのか

心得
  • 10日(木)欧9月ECB政策金利発表
  • 11日(金)米8月CPI発表
  • 米レーバーデー明けの動きに注意

これまでの動き

「雇用が予想の3倍増えた」

普通ならお祝いムードになるはずのこのニュースが、9月4日の米国株を静かに突き落としました。

ダウ平均は271ドル安、S&P500とナスダック総合もそろって下落。

原因は、8月の非農業部門雇用者数が16万2,000人増と市場予想の5万6,000人増を3倍以上も上回ったことです。

労働市場が想定より強いなら、FRBは利下げどころか利上げに動くしかない——

そんな警戒感が一気に広がり、金利先物市場では9月FOMCでの利上げ確率が約57%まで上昇しました。

実はこの週、相場は最初から荒れていました。

8月31日と9月1日は、ホルムズ海峡付近をめぐる米国とイランの軍事的緊張が再燃し、原油先物が一時前週末比4%超も急騰。

インフレ再燃への警戒から米長期金利は2025年1月以来の高水準となる4.76%まで上昇し、ダウ平均は2日連続で400ドル前後下落しました。

ところが9月2日と3日には一転して株価が反発します。

きっかけはADP雇用統計が予想を下回ったことと、FRBウォラー理事が9月の判断は8月CPI次第とハト派的な姿勢を示したことでした。

ダウ平均は3日に624ドル高という大幅高を演じ、投資家心理は急速に改善したのです。

つまりこの1週間で米国株は、地政学リスク、金利リスク、そして雇用統計というリスクに次々と揺さぶられ、上昇と下落を目まぐるしく繰り返しました。

結果として週間ベースではダウ平均がわずかなマイナス、S&P500とナスダック総合はわずかなプラスとほぼ横ばいに着地しましたが、その中身は決して静かな1週間ではなかったのです。

次の焦点は9月11日発表の8月CPI。

ディスインフレが続くかどうかで、FRBが利上げに動くのか、据え置くのかが左右されます。

米国株に投資するなら、日々の値動きの上下だけでなく、その裏にどんなリスク要因が動いているのかを一歩先回りして押さえておくことが、これからの相場を乗りこなす鍵になりそうです。

スポンサーリンク

これからの投資戦略

米国休場明けの相場には注意が必要です

来週の米国市場において、投資家が本当に見るべき日はただ一つ——

9月11日です。

この日、日本時間21時30分に発表される8月のCPI(消費者物価指数)は、市場予想で前月比+0.4%、コア指数も同+0.2%とされており、7月の前月比+0.1%から明確な加速が見込まれています。

数字だけを見れば0.3ポイントの差にすぎませんが、その裏には重い意味があります。

先週9月4日に発表された8月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が16万2,000人増と市場予想の3倍以上という強さを見せ、金利先物市場は9月15〜16日のFOMCでの利上げ確率を約57%まで織り込みました。

ここに8月CPIが予想通り、あるいはそれ以上に加速すれば、労働市場は堅調物価も加速という組み合わせが確定し、FRBは利下げどころか利上げを検討せざるを得ない状況に追い込まれます。

逆に、7月同様に落ち着いた結果となれば、一時60%近くまで高まっていた9月FOMCでの据え置き観測が息を吹き返す可能性もあります。

つまり11日は、これから数か月の米国株の方向性を決定づける分水嶺だといえるのです。

しかも今週は、その判断材料が一日で完結するわけではありません。

10日には、8月のPPI(生産者物価指数)や中古住宅販売件数が発表され、CPIの前哨戦としての役割を果たします。

同じ日にはオラクルやアドビといった決算も控えており、AI関連投資の実需が確認できるかどうかも、株式市場のセンチメントを左右しそうです。

さらに厄介なのは、FRB高官がFOMCを控えたブラックアウト期間に入るため、いつもなら相場の緩衝材になり得る要人発言による軌道修正が今週は期待できないという点です。

指標の結果がそのまま増幅されて相場に反映されやすい、いわば逃げ場のない一週間になります。

中東情勢という地政学リスクも依然としてくすぶったままであり、原油価格が再び上振れれば、CPIの結果を待つまでもなくインフレ期待そのものが動き出すリスクもあります。

7日のレイバーデー休場で始まる静けさとは裏腹に、週の後半にかけて緊張が高まっていく構造になっている点を、今のうちに頭に入れておく価値は十分にあるはずです。

スポンサーリンク

まとめ

いかがでしたか?

9月は1年で最も株式市場のパフォーマンスが悪い月でもあります。

加えて、世界中がネガティブ要因に敏感で、これまでの様な半導体セクターに資金が集中する事や静宇が力強く上昇するのは難しいかもしれません。

FRBを始めとした世界の中央銀行は利上げ政策に転換しつつあり、インフレ再燃のリスクが軽減されない限り厳しい相場かもしれません。

タイトルとURLをコピーしました