FRB(連邦準備理事会)の政策や発言に注目です
そもそも中央銀行の使命とは
各国の中央銀行の使命には違いがあります
役割は一緒じゃないかぁ…
最近のドル円相場の円高基調には、もちろん様々な理由がありますが、基本は資金を供給する役割を担っている中央銀行の姿勢によって変わります。
中央銀行とは、普段あなたが目にしている市中銀行とは違い、普段の生活には中々馴染みが無いと思います。
日本の中央銀行で言えば日本銀行です。
日本銀行は、日本で流通している自国通貨である円(日本銀行券)を発行する機関です。
市中に存在する通貨の量を調整するために、金融政策によってその時その時の経済を支えています。
日本銀行の使命は、金融政策を通じて物価の安定に対して責任を負っています。
数年前から言われているので馴染みもあるでしょうが、物価上昇率2%を目標に政策を打ち出し実行しています。
金融に関して独自の判断をするという位置づけで、政府から独立した存在ですが、ジャスダック市場に上場している株の55%を所有している政府の子会社になります。(日本銀行は株式会社ではないですが、残りの45%は個人が所有しています)
今の日本銀行の政策は2つで
長短金利操作付き量的・質的金融緩和
資産買入れ方針
になります。
一方、アメリカの中央銀行であるFRB(連邦準備理事会)の使命としては、物価の安定と雇用の安定としています。
今のFRB(連邦準備理事会)の政策は
FF(フェデラル・ファンド)金利を誘導目標0.00~0.25%に
FRBの保有資産額拡大
になります。
使命は確かに少し違うけど、似たような政策だけど?
各国の中央銀行の使命が違うので政策は似通ったものですが、その程度や重要性は若干変わってきます。
それによって各国の経済の成長に差が出る事で、結果的に為替の強弱が変わってきます。
ですので、政策についてはしっかり押さえておく必要があります。
各国の中央銀行の政策によって為替相場に与える影響
中央銀行の政策がどれだけ実行出来るかの見通しを確認する必要があります
FRB(連邦準備理事会)は、9月15・16日に開催したFOMC(米連邦公開市場委員会)で、従来の政策に加えて新型コロナウイルスからの米経済回復を支援するため、少なくとも2023年いっぱいはゼロ付近の金利を維持することを示唆しています。
以前は2022年としていた実質ゼロ金利政策を伸ばした形になります。
これは金融政策の変更・追加に等しいため、これから先のアメリカの自国通貨であるドルの供給維持に繋がり、ドル安政策と解釈されているようです。
一方、日本銀行は金融政策決定会合で繰り返し現状維持を決定しています。
従って、変更のない円が自然と強くなり、円高になっているだけと考えられます。
ただし、日本銀行も何もしないという訳ではありません。
ですが、市中にある日本国債を無制限に買い取る政策である量的緩和は、その政策が予想以上に長期間になっているため、市場に日本国債が減少し、出回る日本国債の量自体が少ないため、いまいち効果を発揮しません。
つまり、日本銀行は今までのペースで市中銀行の日銀当座預金に資金供給するだけの日本国債が市中に足りなくなってきているのです。
あとはもう、今も続けている資産買入れ方針であるETF・Jリートの買い入れを継続・追加で対応するしかないと考えます。
逆に、FRB(連邦準備理事会)はFF(フェデラル・ファンド)金利こそ以前利上げしてきた金利をすべて利下げし所謂ゼロ金利になりましたが、FRB(連邦準備理事会)の保有資産額拡大は、開始された時期とペースを考えるとまだまだ追加の余地はあります。
こう考えると、これから先のドル円相場がどう動くかは理解しやすいと思います。
ただし、お互い金融緩和の拡大は続けている関係上、急な政策変更等が無い限り極端な相場の急騰・急落は考えにくいと思います。
あとはお互いの政府の財政政策によって変わっていくでしょう。
資産形成を続けているあなたにとって、今の相場は一喜一憂しがちかと思いますが、こういった経済を一つ一つ理解していく事によって安定したメンタルで投資を続けられると思います。
ニュースに出てきたらちゃんと確認してみよう!
まとめ
いかがでしたか?
海外の要人の発言によっても日々相場は変わっていきます。
経済大国であるアメリカの要人であれば、なおさら経済に与える影響は大きいと思います。
急な円高になって、海外資産の評価額が目減りして心配になってしまう事もありますが、なぜそうなったかを時間をかけて調べていけば、少しは落ち着いた考えになるかと思います。
もちろん、明確な答えが必ずしも見つかるわけではありませんが、あなたなりの考えや戦略を持つことが出来れば、それが一番だと思います。
これかも、一緒に考えていきましょう
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