個人の現預金が過去最高になった事と資産形成の関係

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経済にとって必ずしもプラスにはなりません

個人の現預金が過去最高になったのは良い事か

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今回の情報は良い事ではありません

あなた
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預金があれば投資も賑わうのでは?

日本銀行が9月18日発表した令和2年4~6月期の資金循環統計で、家計部門が保有する現預金は1031兆円になったとの発表がありました。

これは個人の現金・銀行預金の合計額が過去最大になったと言うニュースにもなっています。

理由として挙げられるのは、政府による1人10万円の特別定額給付金の支給が影響している様です。

加えて、新型コロナウイルスによって人々は外出を自粛し、外出による支出が減った事でお金を手元に置く傾向があったという解説です。

確かに、新型コロナウイルスの影響であなたの生活がガラリと変わったと思います。

実際、罹患するリスクを避け、不用不急の外出を控えてからすでに何か月か経っていると思いますし、令和2年9月現在も以前のような生活どころか気軽に外出するのも難しいと考えるかもしれません。

従って、巣篭り等の需要は別として支出する機会は随分減ったと思います。

現金・銀行預金共に90兆円を軽く超えている今の状況は経済にとって本当に良い事なのでしょうか。

あなた
あなた

預金が増えてるんだから良い事じゃん

個人にとっては預金が増える事は喜ばしいですが、経済にとっては必ずしも良い事ばかりではありません。

なぜなら、あなたの消費は他の誰かの所得になるからです。

経済は常に需要と供給で成り立っています。

個人が消費を抑制する事は節約になるかもしれませんが、裏を返せばあなたの所得になったかもしれない消費が抑制されたと言う事でもあります。

つまり、社会全体の所得が減る事にも繋がりかねません。

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資産形成にとってはどうなるか

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リスクを取るのも難しくなります

個人の金融資産は増加しており、新型コロナウイルスに起因する株式の急落から株価は回復し、9月時点では急落前かそれと同等の水準まで上昇している金融資産もあります。

株価の回復を待てず、リスク資産から現預金に戻してしまった方も多くいたと思いますし、そのまま辛抱強く持ち続けた方もいると思います。

持ち続けたあなたは、もしかしたら一安心しているかもしません。

つまり、金融資産の内半分以上は現預金の部類に入りますが、それでも株式・投資信託等の資産で保有している方も多くいる事になります。

ただし、問題なのは現預金に集中しているあまり市場に資金が還流していないのと、民間金融機関の貸出は7.6%増と同じく過去最高となった事です。

これは、民間金融機関が個人に貸出する事で資金が創造され、市中に存在する資金量が増える事を意味します。

現預金の増加が消費や投資に回る事になればそれが経済の成長に繋がりますが、この貸出は特に民間企業向けが大幅に増えており、その理由の一つが資金繰りに対する貸出を意味します。

お金は民間金融機関が個人に貸出する事で資金が創造されますが、逆に負債を返済する事によって資金は消滅します。

多くの企業は、自己資本のみで経営を成り立たせている訳ではありませんから、他人資本、とりわけ負債に関しては期日通りの返済が必要になります。

新型コロナウイルスの影響は、明らかに企業のバランスシートに多大な影響を与えるだけでなく毀損させた事でしょう。

当然ですが、返済不能になれば企業は倒産。

雇用主はおろか、雇用されていた従業員も一斉に職を失う事になります。

ですからそれを避けるために、政府を始め様々な支援策が講じられている事も事実ですが、未だ根本的な解決が見えない中、体力が無い企業から倒産しているのが現実です。

その中での現預金の増加は、投資に回す資金的余裕など無く、手元資金を厚くし防衛に回る現状が見えているのです。

つまり、消費抑制によって手元に資金が残ったものと、企業が防衛のために講じた資金調達によって現預金の増加が過去最高になっただけで、投資にプラスになる事実かと言えばそれは難しいのです。

あなた
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そんな状況で投資する人はいないよね

つまり、現預金が増えたからと言って、それが直接投資に回り、あなたの資産形成にとってプラスになるかと言えば、それは難しいと言わざるを得ません。

ですので、資産形成と言う長期間の運用であれば、一時期の値動きに惑わされず、そしてしっかりと公表される指標の意味を学び投資に向かい合う事が大事だと思います。

あなた
あなた

理解すれば安心だね

まとめ

いかがでしたか?

一見すると良いニュースにも聞こえますが、その原因を調べてみると必ずしも投資にとってプラスにはならないかもしれません。

日々の値動きは様々な要因によるので、必ずしもこれだけで上下する事ではありませんが、事実をしっかりと抑える事で、少しでも投資の勝率を上げる事が出来るかもしれません。

エース
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これかも、一緒に考えていきましょう

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