金融政策の変更に注視しましょう
日銀ETFの含み益について
結果を理解するぐらいで十分です
儲けてるから良い事じゃないの?
日本銀行の発表によると、保有するETF(上場投資信託)の含み益は2021年3月末で15兆円を超え、3年ぶりに過去最高を記録したとの事です。
コロナ禍によって株価は暴落しました。
多くの需要が破壊され世界的な暴落に見舞われる事になりましたが、その後の世界的な金融政策・財政政策によって株価は急回復しました。
世界の主導者たちは、自国の命と経済を守るためそれぞれの対策を行い、今では世界的にワクチン接種の段階まで漕ぎ着けました。
新型コロナウイルスにより経済が破壊される事など誰にも予想出来なかったとは言え、その後の対応によって各国の状況は大きく変わる事となりました。
日本では令和3年5月下旬時点、ようやくワクチンの大規模接種が始まる段階まで来ました。
日本政府の失政によりコロナ過から回復するにはまだ先になります。
ですが、その中でも日経平均株価を筆頭に、株価だけは先んじて回復しているのは世界的な政策による資金の流入であり、一部のセクターを除き日本経済が必ずしも力強く回復している訳ではなく、長期での投資価値があるかどうかはまだ未確定です。
その中で日銀ETFの含み益が過去最大になるのはむしろ当然です。
なぜなら、日本は新型コロナウイルスよりもはるか前からETFの買い入れを行っているからです。
その結果、株価が上昇すれば含み益が増大するのは当然であり気にする必要はありません。
アベノミクスとか言ってたなぁ…
日銀ETFの買い入れで注意すべきこと
経済を見ながら政策変更出来ない可能性があります
世論に左右されるってこと?
日本銀行の買い入れが長期間に及んでいるため、企業の株式保有比率が高まりいくつかの企業の大株主になっているのが現状です。
確かに、株価を支える事で経済が落ち込むのを防ぐ役割になっていますが、デフレを脱却して日本株の買い手を増やさなければいつまで経っても手放すことが出来ません。
景気回復も儘ならない内に日本銀行がETFの買い入れを終了する、或いは売り手に回る事になれば株価は途端に暴落するでしょう。
そうなれば混乱は必至であり、政策の過ちの責任を取らされかねません。
一方で、無駄に続けてしまうと、本来であれば役割を終えるべき企業まで株価の高いまま保持されている自由経済の不利益もあります。
ですので、今の日本銀行は株価の急落に対しすぐに買い支える事をしなくなりました。
つまり、市場に急落時の耐性を付けさせるため積極的な買い入れを行わず、これがステルステーパーリングと言われようとも仕方のない政策の変更となります。
こうして日本銀行が行うべき金融緩和が機能しなくなる前に、本来であれば日本政府が財政政策を行うべきですがまともな議論がなされていませんので今後の動きが待たれます。
全体の流れが重要だね
まとめ
いかがでしたか?
日本銀行の総資産が株価によって左右される事はありませんが、損した場合は大きなニュースになる割には儲かっている場合のニュースはあまり取り上げられません。
これはGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用成果も一緒で、いくら損したなどのニュースはインパクトがありますし、読み手の恐怖を煽る事により書き手の主張を受け入れさせるため心理学などの手法が上手く使われています。
ですので、あなたが情報に触れる時には本当に正しいのかどうかしっかりと考える必要があります。
思考停止にならず、あなた自身で考え続ける事があなたを救う一番になるでしょう。
これからも、一緒に考えていきましょう