日銀の資産が増加する事は危険か

日銀の資産増加はバブルか

金融緩和の影響で、日銀の資産が一年で120兆円を超える勢いで増えていると報道で伝えられています。

金融緩和で行われているＱＥ（量的緩和）によって、日銀は市中の国債を買い入れていると同時に、ＥＴＦ（上場投資信託）、ＪーＲＥＩＴ（不動産投資信託）などを買い入れている現状がこう言った報道に繋がっていると考えます。

これによって、日銀の総資産が700兆円を超えているので警戒する必要があるとのことです。

ですが、これは心配する必要があるのでしょうか？

アベノミクスと呼ばれていた頃からこの金融政策は実行されており、ＦＲＢやＥＣＢよりも総資産が多いのは当然であり、今に始まった事ではありません。

総資産の内訳も500兆円以上が国債であり、日銀の親会社である日本政府の負債を持っているだけです。

その後、ＥＴＦ（上場投資信託）、ＪーＲＥＩＴ（不動産投資信託）、社債等の買い入れも始めましたので、その資産が合計で40兆円超程加わり総資産が肥大していると言うのです。

残りは日銀当座預金の貸出金になります。

国債の資産は、統合政府で相殺されますので気にする必要はありませんし、利子が発生したとしても日銀は経費を除いた利益は国庫納付金という形で日本政府に返納されますので、結局元通りになります。

配当や分配金が発生したとしても理屈は同じで、結局は日本政府に帰っていきます。

日銀のＥＴＦ（上場投資信託）などの資産の見方

日銀の保有するＥＴＦ（上場投資信託）等の資産は、良い事ばかりではありません。

もちろん、日本国内の上場企業の少なくない数の大株主になってしまっていますし、市場原理からすると歪めているという指摘も間違いではありません。

加えて、以前報道されていた日銀の保有するこれらを一般に売却（譲渡）するかどうかと話が出てきた事もありました。

景気が良くなり、多くの投資家が活発に売買を行える状況になった時、日銀は保有している資産を少しずつ手放していくのが王道だと思います。

今は新型コロナウイルスの影響も収束せず、消費税増税の傷も全く癒えない経済の中では、まずこう言った事は考えられませんので日銀の資産増加は日本株にとってはポジティブに捉えるべきです。

あなたが資産形成を行う上で、少なからず助けになっている事は間違いありません。

まとめ

いかがでしたか？

この政策自体は間違いではありませんし、景気が良くなる事が確認されない内に買い入れを止める事はまず考えられません。

本来であれば、財政政策によって需要を創造しなければ日本の供給力が破壊されるのは時間の問題です。

あなたが日本国内の資産で資産形成を行いたいと考えているなら、間違った報道に惑わされる事無く事実を掴んでいく必要があります。

それによって、どの資産に投資すべきかが分かってくる事でしょう。