債務超過が増えている現状に向けて

自己資本がマイナスになっている企業が増えているとは

新型コロナウイルスの影響が収まらない中、外食企業を筆頭に企業の財務状況が限界を迎えています。

これは東日本大震災当時と同じかそれ以上のペースで倒産・財務悪化で企業の存続さえ危ぶまれる状況にあると言う事です。

上場企業であれば、四半期度に決算を行い財務状況を明らかにしていますが、その推移が急激に悪化、或いは既に自己資本がマイナスになっており実質債務超過の状態に陥っている企業が散見されます。

このまま放置していると上場廃止も勧告されかねませんから、企業は債務超過の状態を解消しなければなりません。

それには売上をあげる事が一番ですが、需要が破壊されている現状を考えるとそう簡単にはいきません。

政府も債務猶予や融資の緩和で資金調達をし易くしていますが、これはいずれ返済をしなければなりません。

以前から続いている給付制度や家賃補助等の緊急施策も長期間に渡って続くかと言えば疑問であり、デフレで政府の資金発行制約がほぼ無い状態ですら満足な対策を行わず、手元資金という体力が無い企業から倒産しています。

あなたを含めた投資家は、債務超過が続く企業に投資する事はリスクが高すぎますので、早々に資金を回収するでしょう。

更に純資産が減少し、債務超過に拍車をかけます。

従って、負債を返済すべき手元資金や新たに事業投資すべき資本が無いのです。

バランスシートで判断できること

そもそも、純資産は自己資金も含めた資本金や利益の積み上げで構成されています。

それに対し、負債は他人資本であり、いずれ返済を迫られます。

流動負債・固定負債等様々ですが、期間の違いはあれ返済期日は確実に存在します。

財務は企業の体力そのものですから、この危機を乗り越えられる体力があるかはしっかりと確認する必要があるでしょう。

企業側も、当然の事ながらこのまま座して死を待つばかりでなく、いくつもの対策を打ちます。

その中には多くの従業人に覚悟を強いるものも含まれていますから、それでは短期的な解決にしかなりません。

しかも、将来の需要を破壊していると同然ですから、企業が助かっても需要が戻ってこなければ先はありません。

あなた自身が置かれた状況がどうであれ、経済は繋がっていますからその点も注視する必要があります。

劣後債の発行・返済猶予の延長等、政府も何とか企業を助けようと施策を講じますが、あなたが投資した企業がどうなっているか確認しましょう。

まとめ

いいかがでしたか？

もし投資する企業が無ければ、投資行動を休む事も必要になってくるかもしれません。

投資は長期間での勝負であり、時には止まって考える時間も必要かもしれません。

そんな時にふと思い出してもらえば幸いです。