テーマ型運用の注意すべき点

テーマ型運用のメリット・デメリット

投資を行っているあなたが、テーマ型運用で大きな儲けを出している人の話を見聞きした事はありませんか？

これはあるセクターに集中投資する事で、その流行に乗って短期間で利益を狙う投資方法の事です。

クリーン・エネルギーやDX（デジタル・トランスフォーメーション）、自動運転技術などが一例として挙げられます。（以前取り上げたBTCなども同じです）

これらを主導している企業に対して集中投資する事で、その分野が注目され成長の見込みが広く知れ渡ると多くの投資家の資金が流入します。

その流れに乗って投資する事で、インデックス運用よりも多くの利益が得られると言う訳です。

新しい技術が登場すると、当初は投資家もその技術がどの程度の市場規模なのかなど計りかねる部分が多く、投資に懐疑的な期間が存在します。

ですが、徐々にその技術の情報が認知され、利益を生み出す構造や市場規模が把握されると途端に注目が集まります。

その時に開発関連企業の株価は急騰し利幅が生まれます。

そのタイミングに集中投資していたならば、あなたは多くの利益を手にする事が出来るでしょう。

これが最初のメリットです。

しかし、一定の認知と市場の規模が把握されると膨らみ過ぎた期待が修正される様に逆に資金が流出します。

そうしてそのセクターの最初のバブルが弾けて株価が調整され、その後改めて正当な評価を受け始める頃になって再び株価は動きだします。

そのセクターが市場の成長を約束されている事、今後長期間に渡る需要が見込める事、消費者が日々の生活の中になくてはならない技術である事など企業業績が安定して成長できる産業になったならば、投資家も資金を積極的に投入できる可能性が生まれます。

この様なメリットがある一方で、その分野に利益予想が立たず今後の成長性が無い、需要が限られており市場の拡大が見込めないなど、経営者が語るストーリー性のみで注目されたセクターなどは一度株価が下落すると回復する事が難しい、或いは二度と回復する事は無い等のデメリットもあります。

テーマ型運用との上手な付き合い方

時には何よりも輝かしく見えるテーマ型運用ですが、投資目的はやはり短期で考えるべきだと考えます。

株価の上下も激しい事や、そのテーマが一過性である事も珍しくなく、投資初心者にとっては難しい投資だからです。

短期の利益目的であるなら、損切のルールはきちんと決めておく事が大事ですし、損切りが徹底出来なければ普段以上の損失を抱える事になります。

当然ですが、資産形成を目的とする投資でテーマ型運用を選ぶのは基本的に間違いです。

資産形成を考えるのであれば基本はインデックス運用であり、投資に慣れてきたあなたや少し余剰資金が出来て試しにやってみたいと考えるあなたには良いかもしれません。

あくまで失って良い資金でする事が重要で、一度に大きな資金を投入する事は止めましょう。

投資には様々な目的があります。

それをしっかり理解した上で、あなたにとって最適な商品を選びましょう。

まとめ

いかがでしたか？

令和3年7月現在、米国株は高値を更新しています。

日本株もかろうじて高値を維持しています。

だからと言って全ての金融商品が強気なのではなく、しっかりとホームワークした上で最善の投資先を判断しましょう。

その積み重ねがあなたの資産を成長させる事でしょう。