【米国株】最新の動向を決算・CPI・金利から徹底解説

心得
  • 19日(水)米7月FOMC議事要旨
  • 21日(金)米8月製造業PMI発表
  • ホルムズ海峡解放の行方

これまでの動き

先週の米国株は、AI関連株の強さや企業の好調な決算、インフレ鈍化を背景に底堅く推移した一方、週末には個人消費の減速や中東情勢への警戒が強まり、上昇の勢いが一服しました。

5営業日を通して見ると、S&P500は約0.42%上昇、NASDAQ総合は約0.47%上昇した一方、NYダウはへ約0.45%下落しています。

特に注目されたのが13日で、S&P500は7,798.99まで上昇して過去最高値を更新しました。

背景には、米国のインフレ指標が市場の警戒を和らげたことがあります。

12日に発表された7月のCPI(消費者物価指数)は前月比0.1%上昇、前年同月比3.4%上昇となり、6月の3.5%から鈍化しました。

コアCPIも前年同月比2.5%上昇にとどまり、FRBによる追加利上げへの警戒が後退したことが株式市場を支えました。

さらに13日に発表された7月のPPI(生産者物価指数)は前月比で横ばいとなり、市場予想の0.2%上昇を下回りました。

前年同月比では4.7%上昇でしたが、6月の5.5%から鈍化しています。

CPIとPPIの両方からインフレ圧力がやや落ち着いていることが確認されたため、投資家の間ではFRBが9月に利上げする可能性が低下したとの見方が広がりました。

一方、株価上昇を支えたもう一つの柱が企業の決算です。

2026年第2四半期の決算シーズンでは、AI関連企業を中心に市場予想を上回る業績が相次ぎ、半導体やデータセンター関連株への買いが続きました。

12日にはSuper Micro ComputerやCoreWeaveなどAI関連銘柄が大幅高となり、13日には半導体株にも買いが広がっています。

つまり今回の米国株は、単純にAI人気で上昇したのではなく、AI投資が企業の売上高や利益成長につながるとの期待が株価を押し上げたと考えられます。

しかし、14日には流れが変わりました。7月の米小売売上高が前月比0.6%減少し、9カ月ぶりのマイナスとなったためです。

市場予想は0.1%増であり、予想外の減少でした。

さらに中東情勢やホルムズ海峡をめぐる緊張から原油価格への警戒も強まり、S&P500は0.17%安、NASDAQは0.28%安、NYダウは0.20%安で週を終えました。

特に注目したいのは、好調な決算を発表しても株価が下落する企業が出ている点です。

14日はApplied Materialsが5.1%下落しました。

業績そのものが悪いというより、AI関連株に対する投資家の期待が非常に高くなっており、良い決算だけでは株価上昇につながりにくい状況が表れています。

したがって、先週の米国株から読み取れる重要なポイントは、企業業績は強いが、株価にも高い期待が織り込まれているということです。

今後の米国株を考える際には、株価チャートだけを見るのではなく、企業の決算、EPS、売上高、利益率、会社側の業績見通しに加えて、CPIやPPI、雇用、個人消費、FRBの金融政策、原油価格まで確認する必要があります。

特にS&P500が最高値圏にある現在は、上がっているから買うのではなく、その株価を正当化できるだけの利益成長があるのかを考えることが重要です。

先週は、米国株の強さと同時に、その裏側にあるリスクも浮き彫りにしました。

決算が強ければ株価は上がる。

しかし、期待が高すぎれば、好決算でも売られる。

この視点を持つことが、これからの米国株投資を考えるうえで重要になるでしょう。

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これからの投資戦略

決算良好銘柄を保有しましょう

今週の米国株では、前週に発表されたCPIとPPIを受けてインフレ懸念がやや後退する一方、今週はFOMC議事要旨、住宅関連指標、雇用統計、PMI、大型小売企業の決算など、今後の米国株の方向性を左右する材料が相次ぎます。

特に重要なのが19日に公表されるFOMC議事要旨です。

7月29日のFOMCでは政策金利が3.50〜3.75%に据え置かれましたが、複数の参加者が利上げを支持するなど、FRB内部ではインフレに対する警戒感が残っています。

その後、7月CPIは前月比0.1%上昇、前年比3.4%上昇、コアCPIは前年比2.5%上昇となり、さらにPPIも前月比横ばいとなりました。

このため市場では追加利上げへの警戒が弱まりつつありますが、FOMC議事要旨からインフレに対するFRBの姿勢が予想以上にタカ派的だと分かれば、米国債利回りの上昇を通じてNASDAQなど成長株に売りが出る可能性があります。

反対に、インフレよりも雇用や景気減速への警戒が強いことが確認されれば、9月以降の金融緩和期待が高まり、株式市場には追い風となるでしょう。

また、今週は経済指標だけでなく企業の決算にも注目する必要があります。

Home Depot、Lowe’s、Target、Walmartなど大手小売企業が決算を発表する予定で、特にWalmartの業績や今後の見通しは米国消費の実態を判断する材料になります。

前週14日に発表された7月の小売売上高は前月比0.6%減少しており、9カ月ぶりの減少となりました。

そのため、今回の小売企業の決算で消費者の購買意欲が弱まっていることが確認されれば、景気減速への警戒が強まる可能性があります。

一方、売上高や利益が市場予想を上回り、企業側も堅調な見通しを示せば、米国消費はまだ強いという安心感につながるでしょう。

投資家にとって理想的なのは、雇用が大きく崩れず、同時にインフレが緩やかに低下するソフトランディングの状態です。

21日にはS&P Globalの8月PMI速報値も発表されます。製造業とサービス業の企業活動が拡大しているかを確認できるため、米国経済の現在地を判断するうえで重要です。

今週の米国株を予測する場合、強気シナリオは、FOMC議事要旨が比較的ハト派的で、雇用やPMIが堅調、大型小売企業の決算も市場予想を上回るケースです。

この場合、利下げ期待と景気への安心感、企業業績の強さが重なり、S&P500やNASDAQが再び最高値を試す可能性があります。

一方、FOMCがタカ派姿勢を示し、消費や住宅、企業活動にも減速が確認されれば、株価には逆風となるでしょう。

特に現在のS&P500は高値圏にあるため、良い数字ではなく市場予想をどれだけ上回ったかが重要になります。

今週の米国株を一言で表すなら、インフレ相場から、景気・消費・金融政策の綱引き相場へ移る一週間です。

投資家は指数の上げ下げだけを見るのではなく、FOMC議事要旨、消費関連の決算、雇用、PMIをセットで確認することで、株価の裏側にある市場の期待を読み解くことが重要になるでしょう。

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まとめ

いかがでしたか?

米国企業の決算は概ね良好で、AI関連銘柄や半導体セクターは予想を超える成長率を記録しています。

しかし、これでリスクが完全に解消された訳ではなく、中東情勢やインフレ再燃など気を付けておくべき点はいくつもあります。

長期投資家はインデックス投資をコツコツ積立し、個別株は決算良好銘柄を中心に過度な楽観視は避け慎重に行動しましょう。

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