【9月7日〜11日】原油高で米国株が乱高下!週間の値動きと今後の投資戦略

心得
  • 16日(水)米8月CPI発表
  • 16日(水)~米9月FOMC
  • ウォーシュFRB議長の会見内容

これまでの動き

「米国株は結局どっちに動いたの?」

そう思っている方のために、先に結論からお伝えします。

先週の米国株は、週前半に大きく売られたあと、週末に一気に取り戻すという、まさにジェットコースターのような1週間でした。

きっかけは原油高です。

イラン情勢の緊迫化を受け、8日にWTI原油先物は前日比1.64%高の1バレル94.04ドルまで急騰。

原油高はインフレ再燃への警戒につながり、投資家心理を一気に冷やしました。

実際、ダウ平均は8日に628ドル安、9日も405ドル安、10日も316ドル安と、3営業日連続で下落。

ナスダック総合指数も同じ3日間で合計400ポイント以上下げています。

原因は原油高だけではありません。

財務省が発表した国債買い戻しの増額規模が市場の期待を下回ったことで長期金利が上昇し、これも株安に拍車をかけました。

では、このまま下落トレンドが続いたのでしょうか。

答えはノーです。

週末11日、市場は一転して大幅高となりました。

この日発表された8月のCPI(消費者物価指数)は前年比+3.4%、コア指数の前月比も市場予想を上回るという、本来なら株安材料になりやすい内容でした。

しかし同じ日に原油価格が反落したことで市場に安心感が広がり、ダウ平均は509ドル高、ナスダック総合指数は251ポイント高と大幅に反発。

1週間の下げ幅の多くを、たった1日で取り戻す結果となったのです。

ここから見えてくるのは、1つの悪材料だけで相場の方向は決まらないという事実です。

インフレ指標が悪化しても、原油という別の要因が改善すれば株価は上昇に転じます。

逆もまた然りです。

だからこそ、CPIだけ、原油価格だけといった単一指標を見て一喜一憂するのではなく、複数の材料を組み合わせて相場全体を捉える視点が欠かせません。

今日からできることは、シンプルです。

まずは自分が保有している米国株や投資信託が、原油価格や金利の動きにどれくらい影響を受けやすいのかを、一度チェックしてみてください。

それだけで、次に相場が荒れたときの受け止め方が、きっと変わってくるはずです。

スポンサーリンク

これからの投資戦略

FOMCに注目です

今週最大の注目イベントは、16日・17日に開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)です。

結果発表は日本時間9月17日午前3時、その30分後にウォーシュFRB議長の記者会見が控えています。

そして今回のFOMCは、利上げかそれとも据え置きかという、市場予想が真っ二つに割れている珍しい会合なのです。

現在の米政策金利は3.50〜3.75%。

投資家の間では、約86%の確率で0.25%の利上げするとの見方で、大方の予想が利上げを織り込んでいます。

もし利上げが決まれば2023年7月以来、据え置きなら6会合連続という、どちらに転んでも歴史的な意味を持つ会合です。

なぜここまで予想が割れているのでしょうか?

きっかけは、ウォーシュ議長が8月28日のジャクソンホール会議で行った発言でした。

「基調的なインフレが目標に向かって明確かつ十分なスピードで進展しないならば、やるべきことがある」

このタカ派的な言葉が、利上げ観測を一気に強めました。

さらに9月4日発表の8月雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月差+16.2万人と市場予想(+5.5万人)を大幅に上回り追い打ちをかけます。

そして9月11日発表の8月CPIでは、コア指数の前月比が+0.3%となり、利上げ観測はさらに強まりました。

一方で、慎重派も存在します。

ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は「インフレは緩やかな低下傾向にあり、現行の政策金利は適切」と発言し、ウォラー理事も「2%目標への進展が続くなら、現状維持を支持する」と述べています。

FRB内部でさえ意見が一致していないからこそ、市場は答えを予想しきれずにいるのです。

では、このFOMCまでの数日間、何をチェックすればよいのでしょうか?

最初の関門は9月16日です。

この日発表される8月小売売上高は、市場予想が前月比+0.9%(7月実績は−0.6%)と、大幅な改善が見込まれています。

個人消費の強さを映すこの数字は、翌日のFOMC結果をどう受け止めるかにも直結する、いわば前哨戦といえる指標です。

そして迎える17日午前3時、FOMCの結果とあわせて、今後の金利パスを示すドットチャートも公表されます。

利上げならその先の追加利上げの有無、据え置きならタカ派とハト派の分布が次の焦点になっていくでしょう。

同日には住宅着工件数や新規失業保険申請件数も控えており、週末18日には鉱工業生産の発表と、株式・先物が同時満期を迎えるクアドラプルウィッチングも待っています。

今日からできることは、シンプルです。

まずはカレンダーに9月16日21時30分の小売売上高9月17日午前3時のFOMC結果発表の2つを書き込んでおいてください。

この2つのタイミングさえ押さえておけば、今週の米国株が動く理由を慌てずに理解できるはずです。

スポンサーリンク

まとめ

いかがでしたか?

中東情勢の悪化が長期化し、世界的なインフレが長期化している事によって各中央銀行は利上げ政策への転換を余儀なくされています。

しかし、利上げはあくまで需要過多を抑制するためには効果的ですが、コストプッシュインフレやサプライロスインフレなどには逆効果の可能性も指摘されており、景気悪化を加速させかねないリスクを孕んでいます。

インフレ=利上げと言う間違った学問を捨て、フラットな目で情勢を追い続けましょう。

タイトルとURLをコピーしました