「上場株や投資信託は始めたけれど、次の一手が見つからない」
「まだ名前の知られていない会社を応援しながら、資産も育てたい」
そんな思いから、非上場株式への投資が気になっている方は多いのではないでしょうか。
ところが、調べ始めると不安が出てきます。
「未公開株は詐欺が多いと聞く」
「買い方が分からない」
「売れなくなったらどうしよう」
この迷いで、検索を閉じてしまう方も少なくありません。
先にお伝えしておくと、非上場株式投資は、仕組みを理解したうえで少額から取り組めば検討する価値のある投資です。
ただし、上場株式にはない換金しにくさというリスクがあり、知らずに始めると後悔につながりかねません。
この記事では、次の内容を初心者の方にも分かるように整理しました。
- 非上場株式投資が注目される5つの理由
- 初心者が検討しやすい買い方
- 見落としやすいリスクと、詐欺的な勧誘の見分け方
- 始める前に確認したい5つのチェックポイント
読み終えるころには、自分に向いているか、向いているなら最初に何をすべきかがはっきりします。
非上場株式とは?上場株式との違いを整理
非上場株式とは、証券取引所に上場していない会社の株式のことです。
日本の株式会社の大半は非上場で、スタートアップ企業や中小企業の多くが該当します。
上場株式と非上場株式の比較
| 項目 | 上場株式 | 非上場株式 |
|---|---|---|
| 売買の場所 | 証券取引所 | 相対取引、クラウドファンディング型の仕組みなど |
| 換金のしやすさ | 高い | 低い(売却先を探す必要がある) |
| 情報開示 | 法律で義務づけられている | 限定的な場合が多い |
| 値動きの把握 | 日々の株価で確認できる | 株価が見えにくい |
| 投資のしやすさ | 少額から簡単に始められる | 手続きや条件が必要な場合がある |
上場株式は、誰でもいつでも売買できる市場があります。
非上場株式にはその市場がないため、売りたいときに売れないことがあります。
この違いが、リスクの大きさに直結します。
非上場株式投資が注目される5つの理由
上場前の成長企業に投資できる可能性がある
企業の成長が大きく進むのは、上場前の段階だとも言われます。
上場後に株価が大きく上がる銘柄もありますが、上場前に出資していれば、より低い評価額で株式を取得できた可能性があります。
もちろん、すべての企業が上場できるわけではありません。
上場できる企業はごく一部という点は、必ず押さえておきましょう。
株式市場の値動きと連動しにくい
上場株式は、景気や金利、ニュースによって日々株価が動きます。
一方、非上場株式には日々の市場価格がありません。
そのため、相場の乱高下に心を揺さぶられにくいと感じる投資家もいます。
ただし、これはリスクが低いという意味ではありません。
価格が見えないだけで、企業の業績悪化の影響は受けます。
資産の分散先として検討できる
投資の基本は、卵を一つのカゴに盛らないことです。
株式、債券、不動産などに分散するのと同じ発想で、非上場株式を資産の一部に加える考え方があります。
とはいえ、換金しにくい資産を大きな割合で持つのは危険です。
あくまで資産全体のごく一部にとどめるのが一般的な考え方です。
事業を応援する参加型の投資ができる
非上場株式への投資は、企業の理念や事業に共感して応援する側面があります。
上場株式が市場に投じる投資だとすれば、非上場株式は会社に直接託す投資です。
地域の事業者や、社会課題の解決に取り組む企業を応援したい方にとって、投資の意味づけがしやすい点も魅力といえます。
少額から参加できる仕組みが広がっている
かつて非上場株式への投資は、経営者の知人や富裕層など、限られた人のものでした。
近年は、インターネットを通じて少額から出資できる仕組みが整ってきています。
日本には、株式投資型クラウドファンディングという制度があります。
日本証券業協会などが制度の概要を公開しており、こうした仕組みを通じて、非上場企業の株式を取得できます。
募集条件や投資額の上限は制度や業者によって異なるため、必ず最新の情報を確認してください。
非上場株式の買い方
株式投資型クラウドファンディング
初心者が検討しやすいのはこの方法です。
金融商品取引法に基づく登録を受けた事業者(第一種少額電子募集取扱業者)が運営するサイトで、企業の事業計画を確認しながら出資します。
- 運営事業者が金融当局の登録を受けているか
- 事業計画や財務状況がきちんと開示されているか
- 出資後の売却ルールがどうなっているか
この3点は、申し込み前に必ず確認しましょう。
知人や経営者から直接取得する
起業した友人や取引先の企業から、株式を譲ってもらう方法です。
手軽に見えますが、株価の妥当性を判断しにくい点に注意が必要です。
契約書の内容や、株主としての権利も、専門家に相談して確認するのが安心です。
ベンチャーキャピタルやファンド経由
プロが運用するファンドに出資する方法です。
個人で企業を見極める負担は減りますが、募集対象が限られていたり、最低投資額が高かったりする場合があります。
手数料の有無も確認しましょう。
非上場株式投資の主なリスクと注意点
投資である以上、元本が保証されるものではありません。
特に注意したいのは次の点です。
換金性の低さ(流動性リスク)
最大のリスクは、売りたいときに売れないことです。
上場できなかったり、買い手が見つからなかったりすれば、長期間資金が戻ってこないこともあります。
倒産・事業不振のリスク
スタートアップ企業は、事業が軌道に乗る前に資金が尽きるケースも少なくありません。
出資した株式の価値が大きく下がる、あるいはゼロになる可能性は常にあります。
情報の非対称性
上場企業と違い、経営状況を示す情報が限られます。
開示されている情報を自分で読み解く姿勢が欠かせません。
詐欺的な勧誘への警戒
「上場すれば必ず値上がりする」
「絶対に儲かる」
こういった勧誘は典型的な危険信号です。
未公開株をめぐるトラブルは、国民生活センターなども繰り返し注意喚起しています。
不審な勧誘を受けたら、すぐに契約せず、消費生活センターなどに相談してください。
始める前にチェックしたい5つのポイント
- 余裕資金で行う:生活費や、近い将来に使う予定のお金は使わない
- 一社に集中しない:複数の企業に分けて投資する
- 事業内容を自分の言葉で説明できるか確認する:理解できない事業には投資しない
- 運営事業者の登録を確認する:金融当局の登録情報を調べる
- 長期で寝かせる覚悟を持つ:数年単位で資金が動かなくても困らない範囲にする
よくある質問
非上場株式投資は初心者でもできますか?
制度上は可能ですが、上場株式よりも難易度は高いと考えられます。
まずは株式投資型クラウドファンディングのような、規制のある仕組みを調べることから始めるとよいでしょう。
いくらから始められますか?
募集によって異なります。
数万円程度から出資できる案件もありますが、募集ごとの条件を必ず確認してください。
非上場株式は必ず上場しますか?
いいえ。
上場できる企業は一部にすぎません。
上場を前提とした投資は避け、上場しなくても納得できるかを考えておくことが大切です。
まとめ
いかがでしたか?
非上場株式投資が注目されるのは、成長企業を早い段階で応援でき、資産分散の選択肢にもなるからです。
一方で、換金しにくさや倒産リスクなど、上場株式にはない注意点もあります。
押さえたいポイントは次の3つです。
- 非上場株式は、大きな成長の可能性と高いリスクが表裏一体
- 余裕資金で、少額から、複数に分けて取り組む
- 絶対に儲かるという勧誘は疑う
今日できる最初の一歩は、株式投資型クラウドファンディングを運営する登録事業者を3社調べ、募集中の案件の事業計画を1つ読んでみることです。
投資するかどうかは決めず、読んで理解できるかを試すだけで構いません。
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