「会社の利益は出ているのに、手元のお金がなかなか増えない」
その違和感を放っておくと、数年後に差がつきます。
決算書の数字は黒字なのに通帳の残高は思ったほど増えていない。
税金を払い、社会保険料を払い、運転資金を確保したら、自分の手元にはいくらも残らなかった。
そんな経験はありませんか?
実は、オーナー経営者のお金が増えにくいのには理由があります。
会社員と同じ感覚で投資を始めても、うまくいかないことが多いのです。
経営者は収入が事業の業績に左右されるうえ、会社と個人の間でお金が複雑に動くため、見るべきポイントがまるで違います。
この記事では、オーナー経営者が投資でお金を増やすために次の3点をお伝えします。
- 経営者が投資で遠回りしやすい本当の理由
- 節税しながら資産を育てる、5つの投資方法
- 失敗を避けるための正しい順番
結論を先にお伝えすると、経営者の投資は守る→節税→増やすの順で進めるのが基本です。
この順番を知っているだけで、同じ利益でも手元に残るお金は変わる可能性があります。
経営者の投資は守る→節税→増やすの順番がカギ
オーナー経営者がお金を増やす近道は、いきなり高リターンを狙うことではありません。
①事業の安全網をつくる
②節税しながら積み立てる
③余剰資金で資産を育てる
事業にはお金の波があります。
先に守りを固めておけば、投資で積み上げた資産を、資金繰りのために崩さずに済みます。
なぜ経営者は順番が大切なのか?
経営者のお金は事業リスクと直結している
会社員は給与という安定収入を前提に投資できます。
一方、経営者は収入そのものが事業の業績に左右されます。
業績が落ちた局面で、投資資産を売って資金を補う。
これは最も避けたい展開です。
相場が下がっているときに売ると、損失が確定しやすいためです。
手取りを増やす視点が投資効率を高める
投資で年3〜5%を狙うのは簡単ではありません。
しかし、税制優遇のある制度を使えば、払う税金そのものを減らせる可能性があります。
増やすと同じくらい減らさないことが、結果的に資産形成のスピードを左右します。
オーナー経営者がお金を増やす5つの投資方法
小規模企業共済で退職金と節税を両立する
小規模企業共済は、個人事業主や小規模企業の役員のための退職金制度です。
- 掛金は月1,000円〜7万円の範囲で自由に設定できる
- 掛金は全額が所得控除の対象になる
- 廃業や役員退任時に共済金を受け取れる
掛金が全額所得控除になるため、所得が大きい年ほど節税の効果を実感しやすくなります。
ただし、加入期間が短いうちに任意解約すると、掛金を下回る額になる場合があります。
長期で続ける前提で検討してください。
経営セーフティ共済(倒産防止共済)で資金繰りを守る
取引先の倒産による連鎖倒産を防ぐための制度です。
- 掛金は月5,000円〜20万円
- 積立総額の上限は800万円
- 掛金は法人なら損金、個人事業主なら必要経費に算入できる
- 共済金の貸付を受けられるほか、一定期間以上加入すれば解約時の戻りも大きくなる
守りの貯金を節税しながらつくれる点が魅力です。
ただし、税務上の扱いは状況によって異なります。
導入前に税理士へ確認しておくと安心です。
iDeCoで老後資金を節税しながら育てる
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、自分で運用商品を選び、老後資金をつくる制度です。
- 掛金が全額所得控除になる
- 運用益が非課税になる
- 原則として60歳まで引き出せない
拠出できる上限額は、個人事業主か法人の役員か、会社に企業年金があるかなどで変わります。
最新の上限額は、国民年金基金連合会などの公式情報で確認してください。
新NISAで余剰資金を非課税で運用する
2024年に始まった新NISAは、投資で得た利益に税金がかからない制度です。
iDeCoと違い、必要なときに売却して現金化できます。
事業資金に近い余剰資金は、まずこちらで運用するのが現実的です。
事業そのものに投資する(設備・人材・マーケティング)
見落とされがちですが、経営者にとって最も自分でコントロールしやすい投資先は自社です。
- 業務を効率化する設備やシステム
- 売上を伸ばす人材の採用と育成
- 集客を強化する広告やコンテンツ制作
株式や投資信託と違い、自社への投資は自分の工夫次第でリターンを高められます。
一方で、うまくいかないリスクも自分で負うことになります。
投資額と回収の見込みを数字で整理してから実行しましょう。
投資を始める前に確認したい3つのチェックポイント
生活防衛資金と運転資金を確保できているか
一般に、生活費の半年〜1年分が生活防衛資金の目安と言われています。
経営者は、これに加えて会社の運転資金も別に考える必要があります。
個人と会社のお金を分けて管理しているか
会社のお金と個人のお金が混ざっていると、投資額も節税効果も正しく判断できません。
まずは口座と帳簿を整理することが先決です。
税理士・ファイナンシャルプランナーに相談したか
制度の上限額や税務上の扱いは、改正されることがあります。
実行する前に専門家へ確認し、自社の状況に合った設計にしましょう。
この場合、無料は論外で必ず有料相談で設計しましょう。
経営者がやりがちな投資の失敗例
- 利益が出た年に勢いで大きく投資する:翌年の業績が悪化したとき、売却を迫られやすくなります。
- 節税だけを目的に商品を選ぶ:節税は手段であり、目的は資産を残すことです。
- 一つの商品や不動産に資金を集中させる:分散していないと、1回の失敗が大きな痛手になります。
- 経営者の利益ばかり考える:授業員を蔑ろにする会社は、今後致命傷になります。
儲かりそうより続けられるかを基準にすると、大きな失敗は避けやすくなります。
まとめ
いかがでしたか?
オーナー経営者がお金を増やすには、いきなり高いリターンを狙うのではなく、守ることを意識した投資を進めることが最も大切です。
設備や人材、集客といった自社への投資も回収の見込みを数字で確かめてから実行するという流れが基本になります。
経営者は収入そのものが業績に左右されるため、業績が悪化した局面で投資資産を売って資金を補うような事態は避けたいところであり、だからこそ先に守りを固めておくことが投資で積み上げた資産を崩さずに済む最大の保険になります。
また、利益が出た年に勢いで大きく投資したり、節税だけを目的に商品を選んだり、一つの商品や不動産に資金を集中させたりすることは失敗の典型例です。
儲かりそうかどうかよりも続けられるかどうかを基準にし、会社と個人のお金を分けて管理することも忘れないでください。
そして今日できる最初の一歩として、まずは顧問税理士に今期の所得に対して共済やiDeCoでいくら節税できそうかを試算してもらってください。
数字が見えれば投資の優先順位は自然に決まり、手元に残るお金を着実に増やす道筋がはっきりと見えてくるはずです。
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